ドリコムとThirdverseが提携、ブロックチェーンゲーム開発などで協同

ソーシャルゲームなど手掛けるドリコムは3月18日、VRコンテンツなどの企画や開発などを手がけるThirdverseグループとの提携を発表した。ブロックチェーンゲームの企画や開発、運営事業を展開していく。

ドリコムは2017年からブロックチェーンや周辺技術の研究、開発を行ってきたが、独自のネットワークやスケーラビリティ課題の解決が中心であり、事業化検討までには至っていなかった。21年後半からWeb3.0市場でGameFiプロジェクトやNFTプロジェクトが増加してきたことを受け、エンターテインメントとWeb3.0領域の重なる部分をターゲットに、参入を決めたという。

提携により、主力のゲーム事業で培った開発、運用ノウハウやブロックチェーン技術との連携、またThirdverseグループのブロックチェーンゲーム開発や運用、マーケティング知識といった両社の経営資源を活用して、事業拡大を目指す。提携1作品目のブロックチェーンゲームは、ドリコムが保有するIPであるロールプレイングゲーム(RPG)「Wizardry(ウィザードリィ)」をThirdverseグループにライセンス提供し、ドリコムは受託開発を行う。22年夏には、Thirdverseグループによる「Wizardry」の海外向けブロックチェーンゲーム開発を発表するとのこと。また、海外向けにもう1作品の制作も予定している。

ドリコムの代表取締役社長である内藤裕紀氏は「Web3.0業界に広い人脈を持つ(Thirdverse代表取締役最高経営責任者<CEO>の)國光(宏尚)さんと協業して事業を進められることを頼もしく思っている。ブロックチェーン領域で本格的なサービスを展開できることにワクワクしている」とコメント。また國光氏は「NFT、ブロックチェーンゲーム市場の加熱によって、この領域で新しいイノベーションの芽が生まれつつある。そういったタイミングだからこそ、両社の強みを生かし、グローバルに挑戦していきたい」と述べている。

ブロックチェーンゲームでは3月、モバイルオンラインゲーム事業などを運営するgumiとブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes(マイクリ)」を運営するMCHも協業を発表。IPを用いたマイクリ内でのNFTの企画や販売、ブロックチェーンゲームの開発や運営などを行うという。また1月には、モバイルゲーム開発などを手がけるサイバードが、香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)とともに、ブロックチェーンサッカーゲーム「Blockchain Football」の開発をスタート。同社からアドバイスを受け、NFT発行や「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」機能を実装していくという。