テレビ東京系がアニメ特化型マーケットプレイス「fancity」提供、「本好きの下剋上」NFT発売

2022/11/01

テレビ東京グループのテレビ東京メディアネットは10月31日、スターティアホールディングス傘下でデジタルマーケティング事業を手掛けるクラウドサーカスとの共同事業によるアニメに特化したNFTマーケットプレイス「fancity(ファンシティ)」の開設を発表した。第1弾に同日から、テレビアニメ「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(第3期)」の1シーンの静止画像と、作中のキャラクターや道具などを説明するイラストの設定画を組み合わせたNFTを販売している。

「本好きの下剋上――」は、小説投稿サイト「小説家になろう」発の人気小説が原作のテレビアニメで、2019年に放送がスタート。20年に第2期、22年には3期が放送されている。発売されるNFTは、第3期放送の1シーンの静止画像と設定画を組み合わせた36種類、各10点で、価格は税込み1100円。クレジット決済に対応している。

fancityでは販売コンテンツの獲得とNFTコンテンツの企画はテレビ東京メディアネットが行い、クラウドサーカスはfancityの開発と運営を担う。クラウドサーカスは、資本業務提携しているNFT発行サービスのメディアエクイティのノウハウを生かし、企業向けにNFTの活用支援サービスを提供している。fancityでも、メディアエクイティが運営するNFTマーケットプレイス「HEXA」と連携し、安定した運用を行うとのこと。

今後はNFTの販売のほか、購入したNFTを任意の場所に飾ることができる「fanroom(ファンルーム)(仮)」の開設や、NFT保有者のみが閲覧できる限定コンテンツ、NFT保有者限定の特典などを予定している。アニメ領域に特化したNFTマーケットプレイスとして、安全な取引市場にとどまらず、アニメ作品とファンとの結びつきの強化や、価値観を共有できるファン同士の交流の創出も目指すという。

放送業界では、テレビ朝日もNFT事業への注力が目立っている。2021年10月には傘下のテレビ朝日メディアプレックスが、暗号資産取引サービス「Coincheck」を運営するコインチェックとのNFT事業での連携を発表。同11月には、テレビ番組やそこから派生するコンテンツをNFT化し、NFTマーケットプレイス「NFTStudio」で発売を始めたほか、3月にはNFTをはじめとするネクストテクノロジーの情報Webサイト「epio(エピオ)」を立ち上げている