NewsPicks が展開する実践型スクール、受講証明書をNFTで発行

2022/10/21

ソーシャル経済メディアNewsPicksが展開するプロジェクト型スクール「NewsPicks NewSchool」は、開講した「web3×ビジネス」回の受講完了者に、NFT受講証明書を発行した。受講者の名前とアイコン、受講完了日、受講コース名が記載され、学修データを詳細に記録している。

NewsPicks NewSchoolは、2020年7月から主にオンラインで開講し、約1年半で延べ2300人が受講。発行は、Podcastを使ったビジネス・マーケティングを支援するPitPaが支援した。NFT受講証明書はトークン所有者の公開情報「トークングラフ」として活用でき、保有者限定のコミュニティーの形成や、特別授業の開講の検討など、配布後にさまざまな価値を付与することができるという。

一般的な画像データに情報を付与したデジタルバッジやデジタル証明書では改ざんや偽造される可能性がありうる。しかしブロックチェーン技術を活用することで、それらを防止することに加え、受け取った側も本物かどうかを発行元に確認する手間を省略できる。

また、NFTを活用した証明書は従来のブロックチェーン型の証明書に比べ、媒体を超えたポータビリティー(可搬)性にも優れている。MetaMaskなどの暗号資産ウォレットでの管理で、さまざまなプラットフォームでの活用ができ、受講証明書をDiscordの入場証明や特定のコンテンツの利用特典として活用したり、分散型自律組織(DAO)で採用されているプロジェクト管理ツールなどと紐づけてメンバーを管理したりといった用途も考えられるという。

デジタル人材の不足が日本全体で喫緊の課題となり、経産省は企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化の推進にあたって、デジタル人材のスキルや専門性を見える化する手段の必要性も掲げている。そうした具体的な手段として、個人のスキルや資格を「バッジ」としてオンライン上で発行した「デジタルバッジ」をはじめとした、デジタル証明書があげられている。

発行を支援したPitPaは、「このNFT受講証明書のようなデジタルアイデンティティーが社会実装されていけば、社内異動や転職に活用できるようになる。例えば、NewsPicks NewSchool受講者に向けた限定求人の公開や、インターンシップの実施などを他企業と連携して進めることで、人材の流動化と最適配置を目指すことができる」とコメントしており、企業が導入しやすい環境の構築や、個人が取得したくなるような仕掛けなどを産官学で連携して進め、デジタル証明の活用の推進を目指すとしている。