野村HD、ブロックチェーン活用の子会社「Laser Digital Holdings AG」をスイスに設立

2022/09/22

野村ホールディングスは9月21日、ブロックチェーン技術を活用した金融サービスを提供する新会社「Laser Digital Holdings AG(レーザー・デジタル・ホールディングス AG」の設立を発表した。まずはベンチャーキャピタル事業を中心に手掛け、分散金融 (DeFi)、 中央集権型金融 (CeFi)、Web3.0 やブロックチェーンインフラなどのデジタルエコシステムを提供する企業に投資する。

Laser Digital Holdings AGは野村ホールディングスの100%子会社で、4月に同社のデジタルサービス開発や企画、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援業務を手がけてきた未来共創カンパニーを改組し設立された組織「デジタル・カンパニー」のもと、ホールセール部門との共管で運営される。デジタルアセットやブロックチェーン関連の法制度が整備され、専門人材が豊富なスイスに拠点を構える。Laser Digital Holdings AGのチェアマンにはSteven Ashley(スティーブン・アシュレー)氏、最高経営責任者(CEO)にはJez Mohideen(ジェズ・モヒディーン)氏が就任した。

セカンダリートレーディング、ベンチャーキャピタル、投資商品の3つの分野にフォーカスするとのこと。今後数カ月で、新しいサービスや商品群を段階的にローンチしていくことを目指すという。

グループCEOの奥田健太郎氏は「野村グループにとってデジタルイノベーションの最先端にいることは最優先事項。アシュレーとモヒディーンのリーダーシップの下、この新しいビジネスが持続的に成長することを期待している」とコメントしている。

国内金融機関では、三井住友トラスト・ホールディングスが5月、暗号資産交換業者のビットバンクと提携し、デジタル資産を管理する信託会社「日本デジタルアセットトラスト」をつくると報じられている。また三菱UFJ信託銀行は、デジタル証券向けに即時決済できるデジタル通貨「プログマコイン」を2023年春にも発行する予定だ。