米ディズニーのメタバース戦略、データ活用で個別の好みに合わせた体験提供へ

2022/09/15

米ウォルト・ディズニーは、テーマパークや動画配信サービスから得られたデータを、メタバース戦略に活用する。ロイター通信が9月12日に報じた。

9月11日に米カリフォルニア州で開かれた3年ぶりに開催された、世界のディズニーファンが集まるイベント「D23 Expo」で、最高経営責任者(CEO)のボブ・チャペック氏が明らかにした。チャペック氏はロイター通信に対し、自社のメタバース戦略を「次世代のストーリーテリング」と表現。同州のディズニーランド・リゾートなどのテーマパークを訪れたゲストや、動画配信サービス「Disney+( ディズニープラス)」の視聴者のストリーミング習慣から得たデータを使って、ユーザーの個別の好みに合わせた娯楽体験の提供を目指す。

D23 Expoでは、ディズニーランド・リゾートのテーマパーク内に2021年に開業した、マーベル映画を題材にしたエリア「アベンジャーズキャンパス」の拡張も発表。アベンジャーズのヒーローがそろって登場し、悪役サノスの変異体「キング・サノス」らと戦う新アトラクションを開業する。チャペック氏は、マーベルが作品の設定としている「マルチバース」を引き合いにし「アベンジャーズキャンパスも、マルチバースの世界を広げる」と述べている。

チャペック氏は2021年11月の第四半期決算報告で、メタバースへの参入を準備していると明らかにしている。12月には、ヘッドセットなどの機器なしでARを楽しめる「バーチャルワールドシミュレーター」の特許を取得。来場者の視線を追跡し、実際の場内のオブジェクトや位置関係を把握してバーチャル映像を視界に投影することが可能な技術で、映像だけでなくユーザーとの位置関係に応じた音量でバーチャルキャラクターがしゃべるなど、「音」の拡張体験も含まれ、自宅などでも利用が可能だという。