千葉工業大学、学修歴証明書を NFT で発行

千葉工業大学は8月19日、NFTでの学修歴証明書の発行を始めたと発表した。2022 年前期に千葉工業大学内変革センターで行われた Tenzin Priyadarshi 教授による授業「気づきの原則」と、武邑光裕研究員による「メディアと文化」の授業を履修し単位を取得した学生へ、9日付で発行している。

千葉工業大学はPodcastを使ったビジネス・マーケティングを支援するPitPaと共同で、Web3 時代を見据えたグローバル人材の育成のためのツール開発などを実施している。NFTでの学修歴証明書の発行はその第1弾とのこと。

NFT学修歴証明書の発行によって、学修の履歴や成果を就職活動や海外留学などで国境をこえ広くアピールすることが可能となるという。発行は、千葉工業大学変革センターが行う。

NFT学修歴証明書は、世界標準規格の「Blockcerts」の技術を応用し、Polygon(ポリゴン) のブロックチェーン上で NFTとして作られたもの。データの改ざんができないため、大学での単位修得情報を偽造できない証明書となっている。

また、暗号資産ウォレット「MetaMask」などで証明データを管理できるため、さまざまなプラットフォームにウォレットを接続し、表示や活用が可能。NFTマーケットプレイス 「OpenSea」などでの証明書表示や、オンラインチャットサービス「Discord 」でも使用できる。

情報漏洩リスクを軽減するため、成績情報や細かい単位の内容などはブロックチェーン外に格納。雇用サイドが照会する場合にのみ詳細情報を表示させるなど、オンチェーンとオフチェーンデータを分けている。

千葉工業大学変革センター長の伊藤穰一氏は「学位は、最もブロックチェーンに適したアプリケーションのひとつ。これをきっかけに他の大学も使ってくれるとうれしい」とコメントしている。