卓球の国際大会「WTT」、NFT TechとWeb3戦略で提携

2022/08/15
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NFT関連企業のNFT Techは8月10日、卓球の国際大会「ワールド・テーブル・テニス(WTT)」と提携したと発表した。デジタルコレクティブルやメタバース、「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」や「Move-to-Earn(動いて稼ぐ)」機能などのWeb3戦略で協働する。

WTTは、卓球の世界的な統括団体「国際卓球財団」の商業、イベント部門で、国際卓球連盟(ITTF)による卓球の国際大会の新シリーズ。従来行われていたITTFワールドツアーに代わり、五輪や世界選手権に並ぶ最上級カテゴリーの大会に位置づけられている。年間50以上の世界的なイベントを開催しており、試合の放映は数億人が視聴。2021年2~3月に開かれたWTTシリーズ最初の大会「コンテンダー・ドーハ大会」では、女子シングルスで日本の伊藤美誠選手、女子ダブルスで石川佳純・平野美宇選手が優勝している。

WTT最高財務責任者(CFO)のMichael Brown氏によると、WTTでは1年以上前から、Web3参入を計画。より大きなファンエンゲージメントを生み出す方法を研究してきたという。NFT Techとの提携は「私たちのスポーツを成長させる上で、非常に重要なことだと考えている」とコメント。Web3戦略を打ち出すことで「コアなファン層と彼らの興味に共鳴し、同時に新しいファンにも卓球の世界に参加してもらえると信じている」と述べている。

NFT Techは、メタバースのインフラや資産、IPの開発や、Play-to-EarnやMove-to-Earnの構築と収益化などを手がけている。スポーツ関連では1月、テニスの4大大会の全豪オープンで行われたVRプラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」とのコラボレーション企画の実績がある。

WTTとの提携はその全豪オープンの実績を受けたもので、NFT Techの最高経営責任者(CEO)であるAdam De Cata氏は「WTTは新しいプロジェクトやアイデアだけでなく、再販ロイヤルティーを活用したビジネスモデルなど、多くの可能性がある。これだけ多くの大会やイベントがあれば、特定のNFTを所有することの有用性を高めることができ、ファンにとっても大きな利益となる」と話している。