ティファニーが初のNFT発売、カスタムデザインのペンダントつきで約670万円

2022/08/01

米ジュエリーブランドのティファニーは7月31日、初のNFT「NFTiff」の発売を発表した。250枚のデジタルパスのコレクションで、NFTを購入するとカスタムデザインのペンダントが入手できるほか、ジュエリーデザインに似せたNFTデジタルアート作品を制作することができる。

NFTiffは250枚発行される。8月5日から発売予定で、1枚の価格は30ETH(約670万円)。ひとりにつき3枚まで購入できる。ペンダントは、NFTのデザインにインスパイアされたものを、ティファニーの職人がデザイン、製作。1万枚のNFTコレクションに登場する87の属性と159のカラーを、もっとも類似した宝石やエナメルカラーで再現し、少なくとも30個の宝石やダイヤモンドが使用されたカスタムデザインで作成される。素材はゴールドで、NFTのカラーパレットに基づき18Kローズゴールドかイエローゴールドを使用するという。各ペンダントの裏側には、NFTiffのシリーズ番号と「Tiffany & Co.」のブランドロゴが刻印される。

NFTiff を購入には、秘密鍵を直接所有するウォレットが必要とのこと。ティファニーはMeta Mask、Coinbase Wallet、Trust Walletの使用を推奨している。

ティファニーは昨今、Web3領域への参入を示唆しており、3月には現代美術家でNFTアーテイストのトム・サックス氏のNFT「Rocket Factory(ロケットファクトリー)」の購入を発表。価格は38万ドル(約5000万円)で、ティファニーのTwitterアカウントのプロフィル画像にも設定されている。

高級ブランドによるNFT発売の動きや目的は、6月に米ニューヨークで開催されたNFTに関する世界最大規模のイベント「NFT.NYC 2022」内で、Web3.0事業などを手がけるBentley Blockchain Associationの共同設立者兼代表のAlex Kim氏らが指摘している。Kim氏によると、高級ファッションブランドはNFTのデジタルファッション発行で、新しい市場を作り出しているとのこと。グッチやプラダ、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドが、NFTとWeb3.0を活用してブランドイメージを刷新し、既存顧客のロイヤルティー強化とともに若年層の新規客にもアピールすることができると言及していた。

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