ACミランがNFTサッカーゲーム 「Sorare」と提携

2022/07/26

イタリア1部リーグ(セリエA)のACミランは7月25日、NFTブロックチェーンゲームゲーム 「Sorare(ソラーレ)」との提携を発表した。通常契約とは異なる、Sorareの「プレミアムパートナー」扱いになるという。

Sorare は、実際のサッカーの試合の戦績をベースにしたNFTブロックチェーンゲームゲームで、2021年末のユーザー数は約100万人、月間アクティブユーザーは約27万人を記録している。 20年に約700万ドル(約9億5000万円)だった取引額は21年には3億2500万ドル(約444億円)に増加。セリアAのユベントスやドイツのブンデスリーガ、スペインリーグのレアル・マドリード、日本のJリーグなど、世界中のプロチームと数百件のライセンス契約を結んでいる。

提携により、SorareではACミランの選手たちのNFTも発売。お気に入りの選手を使ってプレーできるほか、スター選手のNFTの収集にバリエーションが加わる。

ACミランは4月に、暗号資産取引所BitMEXと共同で、南スーダンで起きた大洪水のチャリティーのためにクラブのジャージーの3D NFTを販売した実績がある。またWeb3戦略も重視しており、5月にはフィオレンティーナ戦を、初めてメタバースで生中継している。

ACミランの最高収益責任者(CRO)、Casper Stylsvig氏はSorareとの提携にあたり「デジタルコレクティブルとファンタジースポーツを融合させた、エキサイティングで若いブランドとの新しい旅立ちを迎えた」とコメント。「革新的なクラブとして、この分野を明確な戦略を持って開拓している。世界中の5億人を超えるファンにクラブと関わるエキサイティングな方法を提供することを目標としており、デジタルグッズをファンに紹介できることをうれしく思っている」と述べている。

サッカー界では、スペインリーグFCバルセロナのジョアン・ラポルタ会長が3月、チーム独自の暗号資産やNFT、メタバースを立ち上げる意向があると公表。新型コロナウイルスの感染拡大による観客の減少などにより悪化している財政状況を改善して収益を確保し、資金力のある競合チームに対抗するためには、テクノロジーの活用が有効な手段になると論じている。また、ACミランでも活躍した元イングランド代表MFのレジェンドで起業家のデビッド・ベッカム氏は3月、ブロックチェーン企業のDigitalBits Projectのグローバルアンバサダーに就任。DigitalBitsブロックチェーンの変革力を世界中の消費者やブランドなどに伝える役割を担うという。