各メタバースを相互運用へ Animoca BrandsなどがDAO「OMA3」設立

2022/07/25
OMA3設立を発表したブログ

香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)は7月21日、分散型自律組織(DAO)「Open Metaverse Alliance for Web3(OMA3)」を設立、参加すると発表した。傘下の人気NFTゲーム「The Sandbox」や他のブロックチェーンプラットフォームなどと提携し、各メタバースやプラットフォーム間をスムーズに行き来できる、相互運用性の向上を目指す。

OMA3には、Animoca BrandsやThe SandboxのほかNFTゲーム「Upland」、対戦カードゲーム「Splinterlands」、VRプラットフォーム「Decentraland」 、ブロックチェーン開発のDapper Labsなど13の組織が参加している。

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OMA3では、NFTなどのデジタル資産やアイデンティティー、データが、プラットフォームごとの制限を受けることなく自由にやりとりしたり転送したりできる、統一システムとして動作するインフラの構築を目指すという。OMA3は設立にあたり「個々のプラットフォームが接続され相互運用が可能な、抑制的な壁のないオープンなメタバースであると信じている。OMA3はそのために設立した。すべてのブロックチェーンベースのメタバース企業に参加を呼びかけたい」と表明している。

こうしたメタバースの相互運用構築組織は、6月に旧FacebookのMetaやGoogle 、Microsoft、ソニーなどが「Metaverse Standards Forum」を設立。すでに500以上の企業やプロジェクトが参加している。OMA3は今後、法人化も検討しており、その際にはMetaverse Standards Forumへの合流も視野に入れているという。

Animoca Brandsの共同創業者Yat Siu氏は7月に日本で、メタバースの社会実装に向けた課題や未来を議論するカンファレンスに参加。メタバースは「本質的に世界で最も価値のある資源へのアクセスに関係している」と語り、「日本は世界でも有数のコンテンツプロデューサーの一つ。日本にとってメタバース参入は選択肢ではなく、参入せざるを得ない」と断言している。

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