【NFTトレンディ】「眠って稼ぐ」Sleep to Earnアプリ紹介

2022/07/24

今週のNFTトレンディでは、NFTやブロックチェーンに関連する注目トピックを取り上げて解説する。今週は「眠って稼ぐ」Sleep to Earnと、代表的なプロジェクトについて紹介する。

【目次】

  1. 良質な睡眠で仮想通貨を稼ぐSleep to Earn
  2. SleeFi:日本人発、STEPNに似たシステムのゲーム
  3. Sleepagotchi:NFTを集めて部屋をカスタマイズ
  4. DreamN:6時間以上眠るとBNBが稼げるシンプルなアプリ
  5. まとめ

1.良質な睡眠で仮想通貨を稼ぐSleep to Earn

Sleep to Earnとは、「眠ることで仮想通貨(暗号資産)を稼ぐ」アプリやゲームのことだ。ユーザーはスマートフォンやスマートウォッチの睡眠トラッキング機能と連動して睡眠を計測し、睡眠の質によってNFTや仮想通貨を得ることができる。忙しい現代社会で人々がよりよく眠り、健康になることを目指すプロジェクトが多い。

「良質な睡眠」をどう測るかはプロジェクトによって異なるが、適切な睡眠時間や、深い眠り、予定していた時刻での入眠・起床などが例として挙げられる。

◆Sleep to Earnの代表的なプロジェクトの一例

  • SleeFi
  • Sleepagotchi
  • DreamN

この記事では、それぞれどのようなプロジェクトかを紹介していく。ただし上記はいずれも2022年4月以降に登場した若いプロジェクトであり、参加リスクは自身で調査し判断するようにしてほしい。

2.SleeFi:日本人発、STEPNに似たシステムのゲーム

SleeFiは、この記事で紹介する4つのプロジェクトのうち、7月23日時点でTwitterのフォロワー数が最も多い注目のSleep to Earnゲームだ。日本人のMegumi Hayashida氏が創業している。8月1日より、テスト版であるクローズドβの開始を予定している。利用ブロックチェーンはAvalanche(アバランチ)。

SleeFiは、歩いて稼ぐ人気ゲームの「STEPN」によく似たゲームシステムとなっている。

(出典:SleeFi公式サイト

SleeFiの発行する仮想通貨には、ゲーム内通貨として遊ぶための様々なアクションに使える「SLFT」と、SleeFiプロジェクトに関する投票などに使える「SLGT」の2種類がある。

ユーザーは、ベッドを模したNFTを購入し保有することで、毎日SLFTトークンを獲得できる。

ベッドには、睡眠時間の長さに応じて「ショート」「ミディアム」「ロング」「フレキシブル」の4種類がある。また、各ベッドは「効率」「幸運」「ボーナス」「スペシャル」「耐久」の5つのパラメータを持つ。効率の値が高いほど稼げるSLFTトークンの量が増えるといったように、各パラメータには異なる有効性がある。

その他、ベッドに取り付けることでパラメータを上昇させる宝石や、ベッドを交配し新しいベッドを生成するミント機能などが実装されている。また今後、一定の条件を満たすともらえるトロフィーNFTなども実装予定とのことだ。

3.Sleepagotchi:NFTを集めて部屋をカスタマイズ

Sleepagotchiは、Anton Kraminkin氏とAlex Karatkou氏が創業した、ハーバードビジネススクールの学生プロジェクトから生まれたゲームだ。現在ゲームはアーリーα版となっている。Sleepagotchiでは、iOSのヘルスケアアプリと連動して入眠と起床を計測し、睡眠時間を計測することでNFTを稼ぐことができる。利用ブロックチェーンは現在検討中とのことだ。

Sleepagotchiは、睡眠でNFTを集めて部屋をカスタマイズすることができるゲームだ。

ユーザーは、毎朝ひとつの「NightBox」を受け取ることができる。NightBoxからはランダムで家具やキャラクターのNFTが出現し、「MetaRoom」と呼ばれる自分の部屋を獲得したNFTで飾ることができる。また、NightBoxなどから出現するキャラクターを保有することで、ゲーム内でNFTの取引等に利用できるが換金はできないソフト通貨「SHEEP」も毎晩獲得できる。

NFTには能力値やレア度のパラメータがあり、それらを総合したMetaRoom全体の能力値が高いほど、レアな中身のNightboxを獲得したりより多くのSHEEPを得られるようになっている。

4.DreamN:6時間以上眠るとBNBが稼げるシンプルなアプリ

DreamNは、6時間以上眠るとBNBトークンが稼げるシンプルなアプリだ。現在β版で遊ぶことができる。独自通貨として$DreamNを発行しており、ユーザーは、BNBを稼ぐためには400DreamNトークンを保有して眠る必要がある。ブロックチェーンはBinance Smart Chainを利用している。

現在$DreamNは11.7円程度で取引されており(CoinMarketCap調べ)、4700円程度の初期費用で始めることができる。眠って稼ぐシングルモードの他に、睡眠の質を他ユーザーと競い合うランキング制度がある。

5.まとめ

ここまでSleep to Earnのプロジェクトを紹介してきたが、いずれもまだ始まったばかりだ。本当に眠るだけで稼げる仕組みが実現するのかはもう少し様子を見ないと分からない。

またこれは「XX to Earn」に共通する課題だが、仮に一時的に稼げたとしても「稼げる」以外の目的でお金を払うユーザーが増えないと、運営が手数料を取っていく中でユーザー同士でお金を奪いあうマイナスサムゲームとなってしまう。

参考:【NFT トレンディ】STEPNが火付け役「Move to Earn」ゲームとは?仕組みと主要ゲーム5選

今後純粋にゲームとして楽しめるSleep to Earnアプリが出てきて、こうした課題を解決するのかにも注目したい。