米MetaがデジタルファッションのDressXと提携、アバターアイテム毎月発売へ

2022/07/21
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旧Facebookの米Metaが、デジタルファッションを手がけるDressXとの提携を発表した。6月に設立したメタバースのアバター用ファッションマーケットプレイスで、DressXのデジタルファションアイテムを販売する。

DressXは、フィット感のあるミニドレスやDressXブランドのスエットスーツなど、多彩なスタイルのアイテムを提供する。購入したアイテムはMeta傘下のSNS「Facebook」「Instagram」やFacebookのメッセンジャー機能で使用でき、VRヘッドセット「Meta Quest 2」で用いるアバターに着用させることもできる。DressXの新しいコレクションは毎月発表される予定。

Metaのアバターマーケットプレイスは、まず米国、カナダ、タイ、メキシコで導入され、他の国・地域には順次拡大される予定。価格は2.99~8.99ドル(約413~1242円)で、無料の衣装オプションも引き続き提供するという 。収益の一部はDressXと共有する。Metaは将来的に、デザイナーやクリエーターがアバターマーケットプレイスでオリジナルのデジタルファッションアイテムを販売できるよう目指すと公表しているが、DressXは自社プラットフォームで同機能を提供している。

DressXは、2020年設立。高級ブランドのフェンディやバレンシアガともコラボレーションしており、ファッションブランドのジェイソン・ウーと共同で、09年の米大統領就任祝賀舞踏会のミシェル・オバマ元大統領夫人がまとったドレスをデジタル化している。また4月には、オンラインゲーミングプラットフォーム「Roblox」とも提携している。

DressX の共同創設者である Daria Shapovalova氏は提携に「Metaと達成できる規模の機会は素晴らしいものだ」とコメント。同Natalia Modenova氏は「大企業が新しいことを始めるのは難しいが、Web3の世界は新しいインターネットを構築しており、だからこそみんなが協力している。私たちは、人々が新しい習慣を作り、新しいツールを発見するという、理解のギャップを埋めようとしている」と述べている。

Metaのアバター用ファッションマーケットプレイスでは、すでにバレンシアガやトム・ブラウン、プラダと提携している。Metaの最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏はファッションマーケットプレイス設立時に「人々のアクセスを拡大することがビジョン。評判の高いブランドからのスタートは、ユーザーが自身をより表現し、他者とつながることができるようになる重要な一歩だ」と明かしていた。