Yuga Labsのメタバース「Otherside」ライトペーパー公開「出発点に」

Otherside

人気NFTプロジェクト「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」などを運営するYuga Labsは7月17日、メタバースゲームプラットフォーム「Otherside」のライトペーパーを発表した。16日には、ゲーム内の仮想の土地「Otherdeed」の所有者や開発関係者など4300人によるテスター「ボイジャー」を対象にしたデモ「ファーストトリップ」を行った。

Othersideは、Web3.0に対応したmetaRPGのゲームフィールドで、NFTゲーム「The Sandbox」などオープンメタバースやNFT関連の企業やプロジェクトを傘下にもつ香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)と共同で4月にサービスを開始。BAYCやYuga LabsのNFTコレクション「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」などのキャラクターを、3Dのゲームキャラクターとしてメタバース内で使うことができる。ローンチ初日のOtherdeedの販売では購入希望者が殺到し、販売予定の5.5万区画が当日中に完売している。

ファーストトリップでは、Othersideの中心地「Biogenic Swamp」へのツアーを実施した。その後の第一段階として、ボイジャーを対象にOthersideの世界に現れた謎のオベリスクを巡る11部構成のゲーム「Voyager’s Journey」を提供予定。ボイジャーは作成ツール「Otherside Development Kit」を介してプラットフォームの構築作業などを体験し、Yuga Labsへフィードバックするという。

Yuga Labは「私たちは、この業界でコミュニティーがいかに大きな力となるかを見てきた。その力を信じている」とコメント。「Othersideのコミュニティーの表現力や創造性、創意工夫の支援を目指す」と述べている。また、Yuga Labsの共同創設者の一人、GordonGoner氏は16日に「Web2では、Othersideは巨人と競争している。しかし、未来はオープンで相互運用可能なメタバースに向かうだろう」とツイート。「(ファーストトリップで)共有するのは出発点にすぎない」と自信をみせている。

Yuga Labsは3月、初の資金調達を実施。4億5000万ドル(約619億6000万円)を集めて、企業評価額は40億ドル(約5507億円)に達している。最高経営責任者(CEO)のNicole Muniz氏はOthersideの計画を「BAYCなどのIPで新しい経済が可能になる。ブロックチェーンが文化に与える影響の可能性は無限で、相互に運用可能な世界を構築する」と明かしていた。