OpenSeaが従業員2割解雇 暗号資産「冬の時代」に

2022/07/19
画像 Shutterstock

大手NFTマーケットプレイスOpenSeaは7月14日、全従業員の2割を解雇すると発表した。暗号資産市場の大幅な下落が続く「冬の時代」を受けて、事業規模を縮小する。

共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のDevin Finzer氏は「今日はOpenSeaにとって、チームの20パーセントを手放す大変な日だ」と、Twitterでメッセージを公開。「信じられないほど悲しく難しい決定を下し、今日、OpenSeaの多くの友人とチームメンバーに別れを告げることになった」と記した。解雇される社員は、才能があり献身的で「彼らがいなくなることは寂しい。我々は彼らを大切に扱うつもりだ」とも述べた。

また、Finzer氏は、現在の市場の下落は「この間に、NFT全体でイノベーションと実用性が爆発的に高まることを期待している」とも発言。チームの縮小により「まもなく地球上で最大の市場となるものを獲得するために、さらに有利な立場にある 」とも記し、「世界経済が不透明な今、新しいピアツーピア経済の基盤を構築するという我々の使命は、これまで以上に緊急かつ重要であると感じている。『冬』は、私たちが構築する時期なのだ」とも述べた。

OpenSeaは2日に、共同創業者で最高技術責任者(CTO)のAlex Atallah氏が8月に退任すると公表している。 Atallah氏 は新たな事業に乗り出すとみられるが、退任後も役員として引き続き経営には関わるという。

暗号資産業界の大幅な落ち込みを受け、大手暗号資産取引所の米Coinbase(コインベース)も6月に、コスト削減の一環として従業員の約18パーセントにあたる約1100人の解雇を発表。同社のBrian Armstrong CEOは「2021年の初めには従業員数は1250人だったが、暗号資産サービスの急増しており、チームを大規模に拡大する必要があった。人員増加のペースの最適化に力を尽くしたが、採用しすぎた」と責任を認めている。

また、暗号資産貸借プラットフォーム大手のBlockFiが、従業員の20パーセント削減を発表。暗号資産取引所のCrypto.comは400人以上を解雇している。暗号通貨レンディングプラットフォームのCelsius Networkは150人の従業員を解雇したが、7月に破産を申請している。