【基礎から解説】ブロックチェーンプラットフォームとは?

暗号資産(仮想通貨)の取引価格や推移などを掲載しているCoinmarketcapによると、世界中で発行されている暗号資産の数は現在、1万48種類ある。暗号資産は「通貨型」と「プラットフォーム型」の2種類に分類されるが、そのうちのプラットフォーム型の暗号資産について、概要や、なぜ種類が分かれているのか、それぞれのプラットフォームと特徴をまとめた。
※本記事はGameFi研究所の転載記事です。
目次
●そもそもプラットフォーム型暗号資産とは
● プラットフォーム型暗号資産の長所
・トークンの発行ができる
・分散型アプリケーション(Dapps)
・スマートコントラクト
●プラットフォーム型暗号資産の短所
・利用できるサービスが限られる
・暗号資産の差別化が難しい
●代表的なプラットフォーム型暗号資産
1.Ethereum(イーサリアム)
2.polygon(ポリゴン)
3.BNB
4.Solana(ソラナ)
5.EOS(イオス)
6.NEM(ネム)
7.Ripple(リップル)
8.エンジンコイン(ENJ)
9.トロン(TRX)
10.ジャスミー(JMY)
●まとめ
プラットフォーム型暗号資産とは
コンピューターにおいてのプラットフォームは、ソフトが正常に動くためのベース(基盤)機能のことを指す。暗号資産においてのプラットフォームの機能は主に以下のことができる。
・新たなトークンを発行できる
・アプリケーションの動作を行える
通貨型の暗号資産は送金の記録がブロックチェーンに記録されるだけの機能しかない。対してプラットフォーム型の暗号資産は、契約情報やアプリ動作といった多くの用途で記録ができる。
汎用性の高いプラットフォーム型の暗号資産を活用し、新しいプロジェクトが次々と生まれている。
プラットフォーム型暗号資産の長所
・トークンの発行ができる
・分散型アプリケーション(Dapps)
・スマートコントラクト
上記3点が、プラットフォーム型暗号資産の長所としてよく挙げられる主な機能だ。
・ トークンの発行ができる
プラットフォーム型暗号資産のプラットフォーム機能を活用することで「通貨型トークン」の発行ができる。

CoinMarketcapでは「トークンの時価総額トップ100」のページを開くと、上画面赤枠のような「Platform」というカテゴリーでプラットフォームを選択できる。カテゴリーに表示されたプラットフォームを選択すると、選択したプラットフォームで作られた暗号資産が反映される。
ICO(プロジェクト資金調達の手法の一つ)では、プラットフォームを利用した方がトークン発行にかかるコストや手間が省けるため、よく利用されている。
・分散型アプリケーション(Dapps)
プラットフォーム型の暗号資産の活用方法として、分散型アプリケーション(Dapps)を構築することができる。
分散型アプリケーションとは、ブロックチェーン技術を活用して作られた非中央集権的なアプリケーションシステムのこと。ソースコードが誰でも確認できるオープンソースになっており、それぞれのコンピューターによって相互管理される方法を用いることで、企業のような責任に問われる存在がいなくても自動で動作したりアップグレードを行う。
Dappsを活用して、ゲームや分散型取引所(DEX)が作られる。
・スマートコントラクト
契約行動をプログラム化することで、自動的に契約の実行を行うことができます。スマートコントラクトを活用すれば、さまざまな契約は支払い処理などのオートメーション化を図ることができる。
契約の際の記録をそのままブロックチェーン上に保存できるため、スマートコントラクトは企業間の契約時など多方面での活躍に期待されている。
プラットフォーム型暗号資産の短所
プラットフォーム型仮想通貨のデメリットには、サービスの限定や
暗号資産の差別化が難しい点が挙げられる。
・利用できるサービスが限られる
ビットコイン(BTC)などの通貨型の暗号資産は、単純な決済手段としての役割しかもてない。しかし、ポイント決済のようなものであるため使える場所を増やしやすく、通貨型の暗号資産はさまざまなところで利用されており、今後も活用場所は増えるといわれている。
対してプラットフォーム型暗号資産は制限が多く、そのプラットフォーム内でしか利用できない。たとえばイーサリアムプラットフォームで発行したトークンならば、イーサリアムプラットフォームで開発されたサービスでしか利用はできない。
・暗号資産の差別化が難しい
プラットフォーム型の暗号資産は、発行がしやすいためそれぞれの特徴が似ていることが多く、差別化が難しい。
基盤になるプラットフォーム型の暗号資産を基に作られているため、サービス面でその基盤の暗号資産を追い抜くことが困難な点が課題になっている。
代表的なプラットフォーム型暗号資産
代表的なプラットフォーム型暗号資産に、以下のものが挙げられる。それぞれの特徴を説明する。
Ethereum(イーサリアム)
polygon(ポリゴン)
BNBチェーン
Solana(ソラナ)
EOS(イオス)
NEM(ネム)
Ripple(リップル)
エンジンコイン(ENJ)
トロン(TRX)
ジャスミー(JMY)
1.Ethereum(イーサリアム)
Ethereum は、時価総額が世界第2位の暗号資産。
プラットフォーム型の暗号資産の原点ともいえるもので、イーサリアムプラットフォームを活用して作られたトークンやブロックチェーンサービスは非常に多い。
最も利用されるネットワークではあるものの、ユーザー数の多さから処理速度が滞って遅くなってしまったり、取引手数料(ガス代)が高騰したりする「スケーラビリティー問題」が起きていた。
他の系統ネットワークの開発によりスケーラビリティー問題は落ち着いたが、比例して「イーサリアムキラー」とも呼ばれるプラットフォーム型暗号資産の開発が盛んになっている。
2.polygon(ポリゴン)
イーサリアムプラットフォームのセカンドレイヤーとして開発された暗号資産。2021年ごろからのNFTアートブームによって起きた、イーサリアムのスケーラビリティー問題の解決のために登場した。
手数料がほとんどかからず、取引処理速度も早い。イーサリアムの問題をカバーしているプラットフォームといえる。
3.BNB
大手暗号資産取引所のBinance(バイナンス)が発行しているトークン。「BNBチェーン」というプラットフォーム上で構築されており、取引手数料の安さや処理速度の速さからユーザー数を伸ばしている。
新しいブロックチェーンゲームでもBNBチェーンが使われることが増えておえり、今後の成長が期待できる。
4.Solana(ソラナ)
毎日歩いたり走ったりすることでトークンを稼ぐことができると人気が急上昇したスマホアプリゲーム「STEPN」の基盤ネットワークで話題に上がったのがSolana(ソラナ)だ。
ビットコインやイーサリアムよりも処理速度が速く高性能だといわれており、多くの企業やブロックチェーンプロジェクトと提携している。
イーサリアムキラーの一つとしても注目されており、今後の動向が注目されている。
5.EOS(イオス)
EOS(イオス)は対企業向けに作られたプラットフォーム。独自暗号資産の「EOS」は、ブロックチェーンゲームやオンラインカジノの開発で用いられることが多い。
情報処理速度が特出して高く、トランザクション速度はイーサリアムの「7」に対しイオスは3000以上と、圧倒的に速い。
6.NEM(ネム)
イーサリアムと類似したプラットフォームとして、新しい経済圏の創出のために作られた。
ネムが手掛けたプロジェクト「mijin」は、誰でも簡単にブロックチェーンをネットワークに利用できる汎用プラットフォームとして、金融機関から個人の開発者まで300以上の導入実績をある。
数年前に暗号資産取引サービス「Coincheck」でネムの不正流出事件が起き、価格は下がってしまった。しかしサービスの質自体には定評があるため、今後の動向が期待される。
7.Ripple(リップル)
日本国内の暗号資産取引所は審査が厳しいとされるが、暗号資産「XRP(リップル)」はその中でも多く上場している暗号資産の一つ。運営元のリップル社が厳格に管理している。
リップルは「ブリッジ通貨」といわれることも多い。例えば日本円を米ドルに換金する際に、リップルを経由して送金すると、直接換金するよりも処理コストや送金時間の短縮を図ることができるためだ。
実際、国内取引所からのリップルの送金は、24時間365日送金可能にもかかわらず送金手数料がかからないという流動性の高さから、ブリッジに利用するユーザーが増えてきている。
8.エンジンコイン(ENJ)
「エンジンコイン(ENJ)」は「Enjin Platform」と呼ばれるブロックチェーンゲーム用に開発されたプラットフォーム内での利用で経済圏を生んでいる。
Enjin Platformのユーザー数は2000万人をこえており「NFT関連銘柄」として注目されている。
9.トロン(TRX)
トロン(TRX)は、デジタルコンテンツを提供することに長けたプラットフォーム型暗号資産。動画コンテンツやブロックチェーンゲーム、音楽など、エンターテインメント性の高いサービスに活用されることが多い。
特に情報管理面での信頼度が高く、トロンプラットフォームではデータの改ざんやプログラミングエラーなどの心配が少ないと評価されている。
10.ジャスミー(JMY)
Jasmy(ジャスミー)はIoTプラットフォームを提供したことで話題になった。
ブロックチェーンとIoTの融合により、個人情報を分散管理することで管理コストを抑えている。またブロックチェーンの安全性も保てるとともに、情報活用の効率化も両立させている。
日本国内では暗号資産取引所のBITPointへの上場で価格が高騰した。
まとめ
暗号資産は星の数ほどある。元となった暗号資産があったり、派生での構築だったりと違いはあるが、その特徴はさまざま。価値が高騰した通貨やサービスも多い。
自身の目的によって使い分けることで、暗号資産を賢く活用していきたい。
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