クウェートのWarba Bankが「Decentraland」「The Sandbox」に参入表明

2022/07/05

中東クウェートの銀行Warba Bankは6月28日、VRプラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」と香港のブロックチェーン企業Animoca Brand傘下のNFTゲーム「The Sandbox」の2サービスに参入すると発表した。イスラム圏の銀行のメタバース参入は初という。

両サービスでコミュニケーションチャネルを設置し、1990年代半ば以降に生まれた「Z世代」や、2010年以降に生まれた「アルファ世代」の顧客との取引を強化する。バーチャルリアリティーで顧客に寄り添い、Warba Bankの新商品やサービスを紹介するという。

Warba Bankはかねて、デジタルサービスの強化やインターネットの最新技術への対応などを重視。クウェートでの金融包摂を強化するデジタルウォレットの発売なども手掛けている。

メタバースサービスについては「視聴覚技術で強化され、地域間の移動や仮想活動への参加を容易にするだけでなく、メタバースで3次元的に提供されるニーズなどを数多く取得することができる」と述べている。Warba Bankのサポートサービス・財務担当上級副社長Anwar Bader Al-Ghaith氏は DecentralandとThe Sandboxへの参加の目的を「Web3.0への転換を図るデジタルトレンドの枠組みの中にあるため」と明かしている。

金融機関では、米銀行大手J.P.Morgan が2月にDecentralandにラウンジを開設。メタバース空間における初の銀行になるという。また英金融大手HSBCは3月に、The Sandboxと提携。The Sandbox内の土地「LAND」を取得し、スポーツやゲームファンとのつながりを深めるために活用する予定とのこと。

また国内では、三菱UFJ銀行が3月、Animoca Brandsの戦略的子会社、Animoca Brands株式会社(以下Animoca Brands KK)とNFT関連事業で協業すると発表。 日本国内のNFT市場の活性化と、日常的な購買活動と同様に誰もが気軽に安心して取引できる環境構築を目指し、NFT関連の詐欺や偽装、投機的取引によるコンテンツ価値の毀損などの防止体制の整備などに取り組むという。