入江泰𠮷記念奈良市写真美術館がThe Sandboxなどで開館へ

2022/06/30

(仮称)NFT奈良市写真美術館

奈良市役所は6月29日 、同市の入江泰𠮷記念奈良市写真美術館で今秋、メタバースでの「NFT奈良市写真美術館(仮称)」の開館を目指して実証実験を始めると発表した。日本の写真美術館としては初めての試みという。

入江泰𠮷記念奈良市写真美術館は、関西唯一の写真専門美術館。奈良市出身で日本の文化伝統や奈良の原風景を記録した写真家、入江泰吉氏の作品の保存、研究をテーマに展示するとともに、フィルム撮影で製作された日本の写真文化を承継していく写真家や、入江泰吉記念写真賞を受賞した写真家の写真展を展開している。

2022年度の取り組みとして、15万点以上ある入江泰𠮷作品をデジタル化。同時にNFT化も進め、デジタル資産上での権利証明を付加する。メタバース空間で入江泰𠮷作品や奈良の魅力を広めるとともに、日本の写真家の作品を世界に届けるため、香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)傘下の人気NFTゲーム「The Sandbox」とVRプラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」に、NFT奈良市写真美術館のオープンを今秋に予定している。

また、新型コロナウイルス禍で美術館訪問ができなかった児童と生徒を対象に、オンラインによるメタバース美術館での作品鑑賞や、撮影した写真をNFT化してメタバース上の美術館へ展示する企画も検討。未来を担うデジタルネーティブの子どもたちに、写真を通じて芸術に触れ合うことで、将来の選択肢が少しでも広がり多くを得られることを目指すという。

メタバース上の写真展関連では、写真家の武藤裕也氏が、2021年夏の東京のコロナ禍で過ごした日々を記録したNFT写真展「Tokyo in 2020」をメタバース上のギャラリーで8月8日まで開催中。また米AP通信は1月、NFTマーケットを開設し、同社の撮影してきた報道写真の一部をNFT化して販売。デジタル写真販売大手の米Getty Images(ゲッティイメージズ)は5月、NFT販売企業のCandy Digital(キャンディデジタル)と提携し、Gettyの所有する写真のNFT商品を共同開発すると発表している。