アディダスが英サッカー下部クラブと初提携 NFTコレクション発売

2022/06/29

英サッカークラブオーナーのWAGMI Unitedは大手スポーツブランドのアディダスと提携し、新しいNFTコレクションを7月6日にリリースする。NFT保有者はWAGMI Unitedの運営するチームへ関与する権利やアディダスの実製品などの特典を得られる。

WAGMI Unitedは2022年4月に、イングランド・プレミアリーグの下部組織EFLリーグ2に所属するチーム、クローリー・タウンFCを買収している。提携により、アディダスはクローリー・タウンFCの公式キットメーカー、アパレルパートナーにも就任。アディダスがリーグ2のチームとスポンサー契約を結ぶのは初めてという。

NFTを購入すると、チームへのアクセス権やアディダスがデザインした実製品やデジタル製品と交換できるなど、さまざまな特典がつく。またチームの運営に影響を与える重要な問題に対し、投票で意思を表明できるようになる。

WAGMI UnitedはWeb3.0技術を活用してチームを運営し、ファンがクラブの成長に対し直接寄与できることによる、よりインタラクティブなスポーツ体験の提供を目指すという。デジタルコミュニティーを築くことで、将来的なプレミアリーグ昇格が目標。また、コミュニティーとはWAGMI Unitedのオーナーが面会し、ファンの意見やアイデアを取り入れて、その実現を支援することも予定している。

WAGMI Unitedの共同設立者であるPreston Johnson氏は「従来のスポーツチームにもコミュニティーオーナーシップをうたうものがあるが、実際にファンが手にするものは何か。私たちは、ファンはそれ以上のものを得るに値すると考えている。インターネットに接続できる人なら誰でもアクセスできるコミュニティークラブにしたい」とコメント。またアディダスフットボールのゼネラルマネージャーであるNick Craggs氏は「クローリー・タウンFCと協働する機会を得て、アディダス製品を提供すること、コミュニティーの一員となり彼らの努力をサポートできることを喜んでいる」と述べている。

アディダスはWeb3.0関連事業に積極的に取り組んでおり、人気NFTプロジェクト「Bored Ape Yacht Club」やNFTコレクターのgmoney、NFTコミックのPunks Comicなどとコラボレーション。21年末には同社のファッションブランド「adidas Originals」のTwitterでメタバースに参入する計画を発表している。