OpenSeaが新プロトコル移行 手数料軽減で初期費用も不要に

2022/06/15

大手NFTマーケットプレイスOpenSeaは6月14日オープンソースの新しいWeb3.0マーケットプレイスプロトコル「Seaport」への移行を発表した。新規ユーザーのアカウント開設時の初期費用が不要になるほか、手数料も約35%軽減されるという。

SeaportはNFTを安全で効率的に売買するために設計されたプロトコルで、OpenSeaが5月に発表。移行により、新しい機能をより迅速に構築しリリースできるようになるという。

手数料が大幅に削減される。新規のOpenSeaユーザーへのアカウント開設手数料がなくなる。Seaportを利用した取引は手数料を約35%節約でき、2021年のデータに基づくと、合計では13万8000ETHに相当する額の“節約”になるという。

コレクション内の全アイテムに対してオファーする「コレクションオファー」や、特定の属性を持つアイテムのグループに対してオファーする「特性オファー」の作成機能も導入された。特性オファーはまず、OpenSeaでの30日間の販売量が上位100のコレクションに対して提供される。

レア度や下限価格、最高値のオファーの属性別表示もできるようになる。ユーザーが購入金額を決めるための情報入手に役立てることが目的で、将来的には、クリエーターが属性付きのコレクションオファーを選択できるようにすることも目指す。

複数の受取人に対し、リアルタイムでクリエーターフィーを設定できるようになったほか、クリエーターが、複数の支払い先に対しアイテムごとにオンチェーンで手数料を定義することができるようになったとのこと。

また、ウォレットの取引確認時の署名プロセスをよりわかりやすくようにもなっているという。OpenSeaは5月、不正コピーを防止するためのシステム導入を発表。OpenSea上のすべてのNFTをスキャンして、その画像を本物のコレクションと照合し、コピー作品でないかとどうかを判定する画像認識技術の活用と、専属スタッフによる人的レビューで、不正にコピーされたNFTアートの出品防止対策に乗り出していた。