MetaのVRヘッドセット「Meta Quest 2」約1500万台売り上げ

米調査会社のIDCは、旧Facebookの米Metaが提供するVRデバイス「Meta Quest 2」が、2020年9月の発表から約1500万台を売り上げたと発表した。「これまででもっとも成功したVRデバイス」だと述べている。

IDC のアソシエイトVPでアナリストのFrancisco Jeronimo氏がTwitterで明らかにした。MetaはMeta Quest 2の出荷台数を公表していないが、IDCが2021年末に発表した市場概況によると、21年のARおよびVRヘッドセット世界出荷台数は約970万台で前年比348.4%増、一体型のVRヘッドセットの出荷台数が89.8%で、そのうちの75%近いシェアを、VR機器開発企業だったOculusを買収したMetaが占めているという。

Jeronimo氏は「Meta Quest 2はVRの発展とユーザーの拡大に大きく貢献している」とコメント。また VR市場自体も21年に97%増、22年第1四半期には242%増加していると言及している。

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Metaは21年10月、メタバースへ注力するために社名を変更。22年1月にはVRヘッドセットをブランド統一のためMeta Questに名称変更している

Meta最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏は3月、米テキサスで開かれた大規模イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」に登壇。基調講演でメタバース構想について明かし「Metaの目標はVRや拡張現実ヘッドセット、ネットワークやシステムなど、メタバースを実現するための基本技術の構築を支援すること」と述べている。人々がメタバースに入りたいと思う日々の原動力は何だと思うかと問われ、VRや拡張現実デバイスが、InstagramやSNS「Facebook」などからゲームや経済的な生産活動などのメタバースに飛び込むことができるようになることだと返答している。

また同月、今後のメタバースに関する計画の中心地としてスペインを選択したことも公表。メタバースサービス「Horizon Worlds」やVR会議ツール「Horizon Workrooms」などのVRプラットフォームを強化するという。