Animoca Brandsがビジョンレター公開 「オープンメタバースへ投資続ける」

2022/06/08

香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)は6月6日、2021年10月から22年4月までの主要財務概況や事業などを発表。7日には、共同創設者Yat Siu氏のビジョンレターを公開した。

21年10〜12月の、二次販売を含むNFTや暗号資産の販売、投資やデジタル資産保有に伴う収益は約1億4800万ドル(約197億円)で、1~4月は同約5億7300万ドル(約762億円)を計上。4月30日時点のポートフォリオは投資先が340以上で、評価額は約15億ドル(約1996億円)になっている。

同時点の現金保有残高は約9800万ドル(約130億円)で、暗号資産のUSDコイン、テザー、バイナンスUSD、イーサリアム、ビットコインの保有総額は約2億1100万ドル(約280億円)。サードパーティトークンを含むその他のデジタル資産は約6億5900万ドル(約876億円)。自社の暗号資産の準備金総額は約42億ドル(約5586億円)を保有している。発表した財務状況は監査前の内容とのこと。

Animoca Brandsは2月、日本に戦略的子会社Animoca Brands株式会社(Animoca Brands KK)を設立している。ほかにも主な事業として、Web3.0機能の拡充を目的とした、「アサシンクリード」シリーズなど人気オンラインゲームの開発会社Darewise Entertainmentやフランスのゲーム開発企業Eden Gamesなどの買収や、ハリウッドをテーマとするレストランや小売業などを世界的に展開しているPlanet Hollywood Groupとのジョイントベンチャー、「MetaHollywood」などの設立、人気NFTコレクション「Bored Apes Yacht Club(BAYC)」を運営するYuga Labsと提携したメタバースプロジェクト「Otherside」などを挙げた。

Siu氏のビジョンレターの中で「今後もオープンメタバースの発展を支援し、投資し続ける」とコメント。Animoca Brandsは革新的とみなしたWeb3プロジェクトに重点的に投資しており、その方針は今後も変わらないと説明。また、暗号資産の値下がり傾向については「オープンメタバースを構築している企業やプロジェクトの活発な活動に勇気づけられている。目を向けるべき重要な長期的指標は、Web3.0市場の力強い成長だ」とも述べている。

ブロックチェーンゲームへの投資額は22年だけでも25億ドル(約3324億円)を超えており「こんにちのWeb3.0は、25年前のインターネットの隆盛や15年前のスマートフォンの普及と同じように、まだ黎明期にあるといえる。Web3.0がインターネットの自然な進化を象徴するものであり、デジタル財産権とその結果としての経済的自由が、オープンワールドとプラットフォームが相互接続された何十億ものユーザーに力を与える未来であると固く信じている」と呼びかけた。