Getty ImagesがCandy Digitalと提携 収蔵写真をNFTで初公開

デジタル写真販売大手の米Getty Images(ゲッティイメージズ)は5月17日、NFT販売企業のCandy Digital(キャンディデジタル)と複数年契約を結んだと発表した。Gettyの所有する写真のNFT商品を共同開発する。

Gettyの写真アーカイブは、約170年で1億3500万枚あまりのアナログ写真もあわせて総計4億6500万点以上。アナログ写真の多くはこれまで一般に公開されたことはなく、写真黎明(れいめい)期の貴重なものも含まれるという。提携により、それらの写真をさまざまなデジタルフォーマットで現代の画像とともに初公開する。

NFTの最初のシリーズは数カ月以内にリリースされる予定とのこと。Gettyは毎年3000万点以上の画像を新規に取得しており、今後も最新のコレクションを追加するという。

NFTはCandy DigitalのNFTマーケットプレイス「Candy」で販売、取引する。イーサリアム対応のサイドチェーン、Palm上で発行され、決済は暗号資産のほかクレジットカードも対応している。Gettyの最高経営責任者(CEO)Craig Peters氏は、「急成長するNFT市場で高品質な画像コンテンツを提供できるのは、Gettyと世界のフォトグラファーにとって大きなチャンス」とコメントしている。

Candy Digitalはスポーツ関連企業の米Fanatics(ファナティクス)の子会社で、2021年5月に立ち上げ。Fanaticsはフロリダ州に拠点にスポーツチームのライセンス商品の製造や販売を行っており、1月に米トレーディングカード大手Topps(トップス)のトレーディングカード部門を約5億ドル(約645億円)で買収している。Candy Digitalは米メジャーリーグや米モータースポーツのNASCAR、米プロレス団体のWWEと提携しており、スポーツ分野に特化していたが、Gettyとの提携でアートやカルチャー分野のコンテンツも手がけることになる。Candy DigitalのCEOのScott Lawin氏は「スポーツ分野から踏み出し、デジタルエンターテインメントの世界におけるリーダーとしてのCandyを確立するために進化する大きな一歩になる」と述べている。