OpenSea、NFTの不正コピー防止システムを導入

画像認識技術で不正コピーを検出する(OpenSeaの公式ブログより)

NFTのマーケットで大きな問題となっている違法コピー。人気NFTコレクションの作品をコピーして「本物」と偽って出品する例が後を絶たないが、最大手のNFTマーケットプレイス「OpenSea」が不正コピーを防止するためのシステムを導入すると発表した。

5月11日に公開されたOpenSeaの公式ブログによると、「画像認識技術」と「人的レビュー」という2つの方法で、不正にコピーされたNFTアートの出品を防ぐようにするという。

画像認識技術を活用した不正コピー防止システムでは、OpenSea上のすべてのNFTをスキャンして、その画像を本物のコレクションと照合し、コピー作品でないかとどうかを判定する。まず、最も多く不正コピーが出回っているコレクションから照合を始め、順次対象を広げていく。

もう一つの不正防止手段が、専属スタッフによる人的レビューだ。画像認識技術によるシステムを効果的に機能させるためにも、その認識モデルを継続的に訓練できる人間が必要だとしている。

OpenSeaはこのようなシステムを通じて、既存の不正コピーNFTをすべて取り除くとともに、新しい不正を未然に防ぎたいとしている。すでに不正コピーとして認定されたコレクションを削除する措置が始まっており、段階的にその規模を拡大していく。

同時に、不正防止のために、OpenSeaのアカウント認証とコレクションバッジの仕組みも「招待制」へと変更されることになった。まず、100ETH以上の取引量を持つアカウントが招待され、近日中に対象者を広げる予定だという。

OpenSeaは公式ブログで「これらの変更で盗作を排除し、本物の作品を目立たせることによって、NFTエコシステムの信頼性を向上させることができると考えています」とコメントしている。