ブロックチェーンアプリ開発支援のMoralisが約51億円超調達

2022/05/13

ブロックチェーンアプリケーション開発ツールプラットフォームのMoralisは5月11日、4000万ドル(約51億6000万円)を調達したと発表した。暗号資産取引所Coinbase Global Inc.の投資部門であるCoinbase Venturesやスウェーデンのプライベート・エクイティ・ファンドEQT Partnersのベンチャーキャピタル(VC)部門のEQT Ventures、VCのFabric Venturesなどが参加した。

Moralisはブロックチェーンや暗号資産ユーチューバーのIvan Liljeqvist氏とFilip Martinsson氏が2021年に立ち上げたスタートアップで、ブロックチェーンアプリの開発者がゲームやNFTを開発するためのインフラを提供している。米ブルームバーグ通信の報道によると、Moralisのユーザーには個人の開発者だけでなく、暗号資産ウォレットのプロバイダーやNFTマーケットプレイス、ゲームスタートアップ企業も含まれるという。情報が非公開であるため詳細は不明だが、企業評価額は約2億1500万ドル(約277億5000万円)とのこと。

調達した資金はWeb3.0構築支援のための製品開発などに充てるという。現在はEthereum(イーサリアム)、Polygon(ポリゴン)、Solana(ソラナ)、Binance Smart Chain(BSC、バイナンススマートチェーン)、Avalanche(アバランチ)などのブロックチェーン上で利用が可能。Moralisの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のIvan Liljeqvist氏は「多くのユーザーがEthereumをベースにしているが、他のブロックチェーンへの関心も高まっている」と明かし「より多くのブロックチェーン上に構築したいという明確な目標がある」と述べている。

ブロックチェーン関連では、香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)が1月、約3億5900万ドル(約462億円)を資金調達したと発表。同社の評価額は約50億ドル(約5700億円)に達している。また2月にはNFT関連企業のPixel Vaultが1億ドル(約128億円)の資金調達を行い、アーティストやクリエーター、コレクターが参加できる初のマルチフランチャイズNFT開発プラットフォームを立ち上げたと発表している。