アカツキがWeb3.0特化ファンド「Emoote」、歩いて稼げる「STEPN」などに出資

2022/05/12

東証プライム上場のゲーム会社であるアカツキゲーム会社のアカツキは5月12日、Web3.0領域に特化した25億円規模のファンド「Emoote(エムート)」の設立を公表した。すでに、歩くことでトークンを稼げる人気スマホアプリゲーム「STEPN」などグローバルで20以上のプロジェクトに投資しており、今後は国内のスタートアップへ投資とグロース支援を行うという。

アカツキは2021年9月にシンガポールにEmoote Pte. Ltd. を設立し、Emooteの運用を開始。GameFiの代表格であるAxie Infinityがベトナム、GameFiスカラーシップのYield Guild Gamesがフィリピン発など、Web3.0領域ではアジアが重要なポジションを占めており、資金の約半分をアジア向けに投資してきた。

投資対象はシードを含むアーリーステージで、主な投資先はSTEPNのほか、新たなGameFiを発掘し、ゲームギルドにNFTを提供している「BreederDAO(ブリーダーDAO)」、VRメタバース「Highstreet」など20以上。注力領域は、従来のエンターテインメントやライフスタイル分野のサービス、アプリケーションにトークンを掛け合わせた“Web2.0×トークノミクス”ジャンルや、従来のIPを軸としたメディアミックスからNFTを基点にDAOがコンテンツを創作、メディア展開する“Web3 IPクリエイション”、またメタバースでアバターがまとうデジタルファッションジャンルという。

アカツキはこれまで、主に北米、インドを対象にした2017年設立のエンターテインメント×テクノロジー特化型ファンド「AET Fund」、18年に設立し国内スタートアップやアーティスト支援を目的にしたファンド「Heart Driven Fund」を運営。22年4月には50億円規模の国内スタートアップ支援の新ファンド「Dawn Capital」の運用を始めると発表している。今後はよりWeb3.0領域の大型の資金調達やスケールアップの事例、プロジェクトが増加することが見込まれることから、Emooteでの投資実績や注力領域を公表することにしたという。

日本初の支援として、世界最大級のブロックチェーンゲームギルドである「Yield Guild Games(YGG)」の国内事業などを担う「YGG Japan」へ出資。エンターテインメント分野の日本発のプロジェクトを、ミッション策定や事業、資金調達など全面的に支援してくという。