ソニーとTHETAが提携、専用機器不要の3次元NFTを発売

2022/05/10

ブロックチェーンベースの動画配信プラットフォーム「THETA」を運営するTheta Labsは5月7日、ソニーと提携。ソニーの空間現実ディスプレー(SRD)で使用するために設計された3DのNFTを発売する。

SRDは、高精細の3D CG映像を裸眼で見ることができるタブレット型デバイス。ユーザーの視線の動きを追跡し、頭を傾けたり動かしたりすると画像が同期して回転し、立体的な空間映像を再現するため、専用機器などが不要で3Dオブジェクトを見たり操作したりすることができる。

発売される3D NFTの「The Tiki Guy」は、SRD上で専用機器を使わず複合現実感3Dとして表示、操作できる。The Tiki Guyはハワイやフィジーなどオセアニアの木や石などでできた神の像「ティキマスク」がモチーフで、10個の限定生産予定。米国在住の購入者には、1台5000ドル(約65万円)相当のSRDを無償で提供するという。Theta LabsのNFTマーケットプレイス「ThetaDrop」で発売する。ソニーのビジネス開発担当副社長Nick Colsey氏は「没入型の3次元NFTは、メタバース愛好家やコレクターにソニーの空間現実ディスプレーの可能性を示す素晴らしい方法だ」とコメントしている。

Theta Labは2月には、韓国のサムスン電子と提携。同社が提供するスマホブランド「Galaxy (ギャラクシー)」の新型モデル「Galaxy S22」と「Tablet S8」の発売を記念し、共同で記念NFTを配布している。またソニーは1月、グループのソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、「Halo(ヘイロー)」「Destiny(デスティニー)」などの人気ゲームを手がける米ビデオゲーム開発会社Bungie(バンジー)を36億ドル(約4100億円)で買収したと発表。4月には、グループのソニーネットワークコミュニケーションズがソフトウエア開発会社のSun Asteriskと共同で、NFTに関する開発受託やコンサルティングを行う新会社「Sony Network Communications Singapore Pte. Ltd.」をシンガポールに設立している。