Googleのクラウド部門、Web3.0専門チームを立ち上げ

2022/05/09

米IT大手のGoogle(グーグル)はWeb3.0開発支援の専門チームを立ち上げることがわかった。チームは米金融大手シティグループの元幹部James Tromans氏が率いるという。米CNBCが報じた。

ブロックチェーンアプリケーションを実行する開発者向けに、ノードの管理改善や、サードパーティーアプリケーションでデータを探索するソフトウエア開発などを行うという。チームはGoogle のクラウドサービス「Google Cloud Platform」内に設置する。中国のアリババ集団や米Amazon(アマゾン)、米Microsoft(マイクロソフト)とクラウドインフラの市場シェアを争う中で、独自のWeb3.0ソフトウエア構築に関心を持つ開発者にバックエンドサービスを提供することを目指すという

。Google Cloudは1月、NFT市場の拡大に伴うデジタルアセットチームを計画し、暗号資産での決済についての開発について公表しているが、Google Cloudの副社長であるAmit Zavery氏はCNBCに対し「暗号資産の波に直接乗ろうとしているわけではない」と明かし「企業が現在のビジネスやでWeb3.0の分散型性質を利用するための技術を提供する」と述べている。

今後は、ブロックチェーンのデータを簡単に調べることができるよう、他の企業が採用できるシステムを考案する。取引の検証や記録のためのブロックチェーンノードの構築とプロセスが簡素化できるという。アマゾンのクラウドサービス「Amazon Web Services(AWSクラウド)」などでも機能するとのこと。

チームを率いるTromans氏は、2019年にGoogleに参画している。Googleのクラウドコンピューティング部門は中核である広告部門よりも急速に成長しているが、競合のアマゾンやマイクロソフトに比べ遅れをとっている状況だ。