アバター開発のGenies約188億円調達、ユニコーン企業入り

アバター開発企業Genies(ジーニーズ)は4月12日、IT系投資ファンドSilver Lake などから1億5000万ドル(約188億円)を資金調達したと発表した。企業評価額は約10億ドル(約1260億円)になり、ユニコーン企業入りした。

2017年に創業したGeniesは、メタバースでユーザー自身の分身となるアバターやアバターが身に着けるアイテムなどを作成するツール「Genies Avatar Creator OS」を提供している。著名人のアバターや関連NFT販売で圧倒的シェアを占め、米ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)や米ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)など大手音楽企業と提携し、アーティストのアバター作成や関連するNFT開発などを行っている。

21年からは一般ユーザー向けに、誰でもアバターが作れるクリエーターツールを招待制のベータ版で提供。アバターに使えるアクセサリーNFTなどの制作や販売ができ、制作したアイテムは商用利用を含む全権利を所有できるため、自作のアイテムを使ったファッションショーの開催やブランド立ち上げ、映画制作などへも活用できるという。また同年12月には、NBAのトレーディングコレクションNFT「NBA Top Shot」を展開するDapper Labs(ダッパーラボ)が提供するブロックチェーン「Flow」を利用したNFTマーケットプレイス「The Warehouse」のベータ版をスタートしている。

調達した資金は、技術者の継続的な雇用とコア技術へのさらなる投資に充てられる予定とのこと。Geniesの最高経営責任者(CEO)のAkash Nigam(アカシュ・ニガム)氏はTwitterで「Web3.0の行方はZ世代が作るアバター経済圏にかかっている。彼らの制作活動に大きく役立つクリエーターツールを今後も提供できるよう努めていく」と述べている。