ブロックチェーン活用の地図サービス「Hivemapper」が約22億円調達

2022/04/06

ブロックチェーンを活用した分散型マッピングサービスの「Hivemapper」を開発したHivemapper Inc.は4月5日、ブロックチェーン投資企業のMulticoin Capitalなどから1800万ドル(約22億3000万円)を調達したと発表した。調達した資金は、今夏に予定しているHivemapperメインネットの立ち上げやユーザーサポート、暗号統合型ダッシュカム「Hivemapper Dashcam」に使用する。

Hivemapper は、世界中のユーザーが運営する分散型の世界地図サービス。シンプルなダッシュカムを使って誰でも地図データを提供することが可能で、人口が少ない地域などでも地図に最新の情報を載せることができる。情報提供者には暗号資産によるインセンティブなどを提供することで、地図の網羅性や情報の新しさ、品質を向上。Freshview機能などにより、なにげない街角をアップにしてタイムラプスモンタージュを見ることなどもできる。

地図情報は日常生活のささいなナビゲーションにとどまらず、保険会社や物流会社、配送アプリ、政府などが製品やサービスのために活用。2022年には3000億ドル(約37兆1640億円)の市場を形成するといわれる世界の技術インフラの重要な要素だが、その大部分は、Googleなど一部の企業が占めていた。Hivemapperの共同設立者で最高経営責任者(CEO)のAriel Seidman氏は「地図作成は、非常に複雑で高価、かつ時間のかかる作業で、デジタル地図を作成できるリソースを持っているのは世界でも資本力のあるハイテク企業のみだった。しかし、地図はほぼリアルタイムになる可能性を持っている」とコメント。またMulticoin CapitalのマネージングパートナーTushar Jain氏は、「Hivemapperは前例のないカバレッジ、新鮮さ、品質を、非常にコスト効率の良い方法で実現している」と述べている。

Multicoin Capital以外にも、ソラナの共同創業者兼CEO のAnatoly Yakovenko氏、同最高執行責任者(COO)のRaj Gokal氏Apple Mapsや楽天幹部のJaron Waldman氏らが出資。また資金調達の一環として、Nova Labsの共同設立者兼CEOであるAmir Haleem氏がHivemapperの取締役に就任している。