JPYCがAvalancheチェーンに対応、トークン配布キャンペーン

日本円連動ステーブルコインJPYCを発行、運営するJPYCは3月28日、ブロックチェーンのAvalanche(アバランチ)に対応したと発表した。決済手段としての価値や利便性向上のためという。また対応記念として、Avalancheのプラットフォーム上で使用される暗号資産のAVAXトークンを配布するキャンペーンも行う。

JPYCは日本で初めての、ブロックチェーン技術を活用したプリペイド式の日本円ステーブルコイン。ステーブルコインとは、日本円やアメリカドルなどの法定通貨と値動きが連動するブロックチェーン上の通貨のことで、ビットコインやEthereum(イーサリアム)といった暗号資産よりも値動きの幅が非常に小さいことが特徴。

【関連記事】
松屋銀座も導入、日本円ステーブルコイン「JPYC」の魅力と展望 岡部典孝CEOに聞く

JPYCは法律上は暗号資産ではないが、技術的には暗号資産と同様の性質を有し、2021年12月には大手百貨店の松屋銀座店が支払い方法の一つとして対応したことで注目を集めている。現在は、Ethereum、Polygon(ポリゴン)、Gnosis(グノーシス)、Shiden Network(紫電ネットワーク)、mixin(ミーシン)の5つのブロックチェーンネットワークに対応しており、ユーザーは購入の際、どのネットワーク上のJPYCを手に入れるかを選択する。

Avalancheは、1秒で4500のトランザクションが可能な高速処理能力を持つ低コストのプラットフォームで、2020年9月にローンチ。対応ネットワークの拡張により、JPYCの利便性の向上を目指す。

キャンペーンでは、JPYCが購入できる「JPYCApps」でプAvalanche上のJPYCを購入したユーザーに、0.02AVAXトークンを配布する。28日からで、対象は先着1000人。1人1回まで。

ステーブルコイン関連では、三菱UFJ信託銀行が23年春にも、デジタル証券向けに即時決済できるテーブルコインの「プログマコイン」を発行する予定。金融庁は改正予定の資金決済法で、銀行のステーブルコイン発行を認める方向にある。三菱UFJ信託は23年に三井住友フィナンシャルグループなどが立ち上げるデジタル証券取引所に参画する予定で、決済にはプログマコインが利用されるとのこと。ステーブルコインはほかにも、メガバンクやNTTグループなどが年内にも試験発行を行うという。