スポーツ配信サービスのDAZN スポーツ特化NFTマーケットプレイス開設

スポーツ配信サービスのDAZN(ダゾーン)は3月24日、ミクシィと共同で、スポーツ特化型NFTマーケットプレイス「DAZN MOMENTS」の提供を始めた。アスリートのスーパープレーやメモリアルシーンなどの映像を、シリアルナンバー付きNFTとして販売する。

提供するNFTはすべて動画コンテンツ。それぞれ30秒前後の試合映像クリップとクラブロゴ、当該試合のスコア情報のほか、ゴールやドリブルなど、どのようなシーンを切り取ったものかを表す情報が盛り込まれている。

第1弾は、Jリーグの公式戦の映像コンテンツと取り扱う「DAZN J.LEAGUE MOMENTS」が提供される。2021年のJリーグ各クラブのベストゴールを記録した「2021 J.LEAGUE BEST GOALS」は、「Legend」(2万9800円)、「Super Rare」(9800円)、「Rare」(2480円)の3つのレアリティに設定。初回のLegendには、21年シーズンのJリーグMVPでもある川崎フロンターレのレアンドロ・ダミアン選手が第16節の湘南ベルマーレ戦で決めたバイシクルシュートがピックアップされている。4月6日以降は、Jリーグ第1〜16節を対象にした「2022 MEIJI YASUDA J1 LEAGUE 1st Half」、第17~34節を対象にした「2022 MEIJI YASUDA J1 LEAGUE 2nd Half」の販売が予定されている。

各作品に販売上限枚数と抽選締め切り時間が設定されており、締め切り時に購入希望者数が販売上限枚数を上回れば抽選で販売する。購入にはミクシィが提供する統合プラットフォーム「MIXI M」のアカウント登録が必要。

売り上げの一部は、選手や所属クラブへ還元される。まずはNFTの購入や収集を行う機能をメインにDAZN MOMENTSを展開し、今後はユーザー同士での売買が可能にするマーケットプレイス機能や、同じ興味や関心があるユーザー同士がコミュニケーションできる機能などを搭載していく予定とのこと。

スポーツ界では、米プロバスケットボールNBAの名シーンをNFT化した「NBA Top Shot」が登録者数100万人以上、累積取引総額は7億8000万ドル(約949億円)以上に達し、世界中で急速にコンテンツのNFT化が進んでいる。サッカー界では3月上旬、スペインリーグのFCバルセロナのジョアン・ラポルタ会長が、チーム独自のNFTやメタバース、暗号資産を立ち上げる意向があると表明。新型コロナウイルスの感染拡大による観客の減少などにより悪化している財政状況を改善して収益を確保し、資金力のある競合チームに対抗するためには、テクノロジーの活用が有効な手段になると論じている。

国内でも1月にJリーグの浦和レッズが、「MINKABU(みんかぶ)」などの投資家向け金融情報メディアを運営するミンカブ・ジ・インフォノイドと共同で、名場面動画のNFT販売を発表している。