米MetaザッカーバーグCEO、InstagramにNFT導入「数か月のうちに」

2022/03/17

旧Facebookの米Meta最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏は3月15日、米テキサスで開かれた大規模イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」の基調講演で、傘下の画像共有SNS「Instagram(インスタグラム)」に数か月のうちにNFT導入をする予定だと述べた。

ザッカーバーグ氏は大型スクリーンに映し出されるZoom形式で、メタバース構想について講演。メタバースは企業が構築するものではなくインターネット全体の次の章のようなもので、「Metaの目標はVRや拡張現実ヘッドセット、ネットワークやシステムなど、メタバースを実現するための基本技術の構築を支援すること」とコメントした。VR会議ツール「Horizon Workrooms」のアバターはZoom通話での写真のようなリアルさはなくとも、テーブルを囲み、横を向いて隣の人に何かをささやけるなど、まるでその場にいるような感覚になれると述べた。

人々がメタバースに入りたいと思う日々の原動力は何だと思うかという質問には、VRや拡張現実デバイスが、InstagramやSNS「Facebook」などからゲームや経済的な生産活動などのメタバースに飛び込むことができるようになることだと返答。長期的には、メタバースでアバターが着ている服が基本的にNFTとして発行できるようになればいいとも述べ、「近い将来、NFTをInstagramに導入することを目指す」とコメントした。「今日、その内容を正確に発表することはできないが、今後数カ月の間に行われる予定」だという。

また、メタバースを体験するために十分なサービスが提供されていないユーザーなどへの対応は「どこに住んでいてもアクセスできるようにすることが重要」と述べ、「多くの人にとって、経済的な移動は育った場所によって制限されてしまうという、実に興味深い調査結果がある。地理的な境界を越えてどこにでも存在できること、これが基本的な約束の大きな部分であり、私たちがここで築いているものに大きな関心を寄せている理由だ」と説明。そのためのプログラムに取り組み、資金を投入していることも明かした。

MetaのInstagramでのNFT参入意欲は2021年12月、事業責任者であるAdam Mosseri(アダム・モッセーリ)氏が、自身のInstagramアカウントのストーリー機能を使って明かしている