JR東日本が「シン・秋葉原駅」、駅や周辺を再現したバーチャル空間を開設

JR東日本は、秋葉原駅とその周辺を再現したオリジナルバーチャル空間「Virtual Akiba World(VAW)」を3月25日にオープンする。ゴジラやエヴァンゲリオンなど、日本を代表するキャラクターらによる企画とコラボレーションしたバーチャル秋葉原駅「シン・秋葉原駅」などを楽しむことができる。

世界最大級のVRイベント「バーチャルマーケット」を開催するなど、メタバースに関連する事業を手がけるHIKKYと提携して実施。スマートフォンから利用でき、JRならではの忠実に再現された駅空間で、改札を通過したり電車に乗ったり、秋葉原駅周辺を散策できる。リアルとバーチャルが融合したかのような感覚を得られるほか、来訪者同士のコミュニケーションもできるという。

東宝や円谷プロなどの4社による、クリエーターの庵野秀明氏が参加する「シン・」を冠とした「シン・ゴジラ」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」の4作品がコラボレーションするプロジェクト「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」とコラボし、「路線図にない山手線31番目の駅」として、コラボ期間中は「シン・秋葉原駅」と命名。バーチャル空間上にVAWオリジナルデザインのグラフィックと、各「シン・」作品のキャラクターが登場する。

また、入場者同士でのコミュニケーションができる空間「オフ会ルーム」を設定。共通の話題で盛り上がれる仲間とルームを作成したり、オンライン飲み会の代わりにVAWで集合したりなど、リアルで集まっているかのような体験ができる場を提供する。

将来的にはVAW内の機能を拡充し、限定入場券のNFT配布や、来訪者同士の交流の深度化やイベントの活性化、バーチャル空間内での買い物、購入した商品の駅での受け取りなど、リアルのサービスとの連動を目指すという。

また、NTTドコモとも連携し、VAW内で今後のXR領域の発展に向けた取り組みを推進するという。日本中央競馬会(JRA)やセレクトショップ大手のビームスと連携した企画も予定されている。

JR東日本は2021年3月、駅を交通の拠点としてだけでなく人や物がつながる暮らしのプラットフォームとする「Beyond Stations構想」を発表。秋葉原駅は構想を体現するモデル駅に選定されている。今後は、リアルの駅とバーチャル空間との往来を活性化し、新しいビジネスと日常の創造を目指すという。