マイケル・ジョーダン氏のNFTプラットフォーム「HEIR」、初コレクションを発売

2022/03/07

「バスケットボールの神様」と称えられる元NBA選手で実業家のマイケル・ジョーダン氏が立ち上げたNFTプラットフォーム「HEIR」が3月4日、初のNFTコレクションを発売した。HEIRは、マイケル氏と息子のジェフリー氏が2021年12月に立ち上げたソラナ(SOL)基盤のプラットフォームで、プロアスリートとファンをつなげることをミッションとして掲げている。今回はジョーダン氏とゆかりのある「雄牛」をデザインしたNFTが約5000個リリースされ、完売した。

発売されたのは「6 Rings」というコレクション。マイケル氏が1990年代にシカゴ・ブルズの選手として6度のNBAチャンピオンに輝いたことに由来し、ブルズ(Bulls)をイメージする「雄牛」がデザインされている。また背番号の「23」にちなみ、1個2.3 SOL(221ドル、約2万5000円)で発売。当初は1万10個の発売を予定していたが、売れ行きが想定を下回ったため、半数の5005個が売られた。

6 Ringsの購入者を「創設ファン」と位置づけ、アスリートとファンと「Huddle」というコミュニティーでつなぎ、限定コンテンツへのアクセスやグッズの購入、アスリートへの質問ができるようにするという。HEIRに参加するアスリートの詳細はまだ明らかにされてないが、NBAのレジェンドや現役選手の登場がTwitterで予告されている。今後、特定のアスリートとのコミュニケーションのアクセスパスとして機能するNFTも発売する予定という。

HEIRはジョーダン親子が創業したスタートアップのHEIR Inc.が開発。同社は、ソラナ・ベンチャーズやシカゴ・ブルズ所属のロンゾ・ボール選手、ニューヨーク・ニックスの取締役副社長William Wesley氏などが参加し、約1000万ドル(約11億5000万円)の資金を調達している。ジェフリー氏は「次世代のエンターテインメント体験は、Web3.0上に構築されると信じている。HEIRがファンとアスリートをつなぐ可能性に、非常に興奮している」とコメントしている。

マイケル氏は2021年3月、NBAのトレーディングコレクションNFT「NBA Top Shot」を展開するDapper Labs(ダッパーラボ)の資金調達に参加。11月には暗号ゲーム「Mythical Games」に投資している。また22年1月には、ソラナのNFTプロトコルを支える「The Metaplex Foundation」の資金調達にも参加している。