三菱UFJ銀行がAnimoca Brands株式会社と協業 NFT事業に参入

2022/03/03

三菱UFJ銀行は3月3日、 香港を中心に事業を展開するWeb3.0企業Animoca Brands(アニモカブランズ)の戦略的子会社、Animoca Brands株式会社(以下Animoca Brands KK)とNFT関連事業で協業すると発表した。 年内にもサービスを始めるという。

Web3.0の到来を見据えグローバルベースで急拡大するNFT市場は、将来的には実経済にも関わるさまざまな分野での活用が見込まれる。日本国内においてもNFT市場を活性化させるために、日常的な購買活動と同様に誰もが気軽に安心して取引できるためには、NFT関連の詐欺や偽装、投機的取引によるコンテンツ価値の毀損など防ぐ環境の整備が必要となる。同行の所有する顧客ネットワークや金融取引に関する知見と、Animoca Brands KK が有するデジタルコンテンツ・知的財産の権利化、NFTの市場運営に関するノウハウを生かしてNFT事業に取り組む。

また、NFTの発行・出品などの支援から、売買時の本人確認や資産の安全な保管サービスの提供、取引市場の運営など幅広い事業を検討するという。

香港のAnimoca Brandsは近年急成長を遂げ、企業評価額は同年12月時点でおよそ58億ドル(6700億円)に達している。同月には暗号資産取引所大手のBinance(バイナンス)と共同で、2億ドル(約227億円)のファンドを設立し、ブロックチェーン関連のスタートップ支援に投資。22年2月に、日本に戦略的子会社としてAnimoca Brands KKを設立した。

国内金融機関のNFT関連では、三菱UFJ信託銀行が2月、株主優待などの特典や特定サービスの利用権や会員権などをユーティリティトークン(UT)として発行可能な「Progmat UT(プログマユーティー)」で特許を出願し、プラットフォームや各種デジタルアセットを対象としたウォレットサービスの開発を発表。また、ブロックチェーン技術を活用して発行される有価証券「デジタル証券」向けに即時決済できる、円と価値が連動するステーブルコインの「プログマコイン」を23年春にも発行するとも報じられている