SHIBUYA109がメタバース参入 「The Sandbox」と提携し「SHIBUYA109 LAND」開設へ

2022/03/02

ファッションビル「SHIBUYA109」などを展開するSHIBUYA109エンタテイメントは3月1日、香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)傘下のNFTゲーム「The Sandbox」と提携し、メタバース・NFT事業に本格参入すると発表した。The Sandbox上の土地「LAND」に「SHIBUYA109 LAND」を構築し、オリジナルNFTの販売やNFTが手に入るミニゲーム、メタバース上での広告事業など展開する。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う渡航制限などにより、渋谷を訪れる客は減少している。メタバース上にSHIBUYA109を含む渋谷の街を作り上げることで、世界中から多くの人に訪れてもらい、仮想空間だからこそできる新たな体験の提供を目指す。またNFTをメタバース上の取り組みに留まらず、同社の強みであるリアルの商業施設や広告事業との連携も見据える。若年層がNFTを身近に感じるきっかけづくりを行うという。

同社の石川あゆみ代表取締役は「2021年春からメタバース・NFT事業への参入を検討してきた。これまでリアルで展開してきたアーティストやキャラクターなどとのコラボレーションなどさまざまな仕掛けを考えている」とコメント。またThe Sandbox のセバスチャン・ボルジェ最高執行責任者(COO)兼共同創業者プロジェクトマネージャーは「SHIBUYA109は日本を代表するブランドであり、日本で最も認知度の高い観光地のホストとして、The Sandboxに迎え入れた。SHIBUYA109 LANDはメタバースにおいても文化の震源地となるべく、彼らのチームとともに、ライフスタイル、音楽、ファッション、社交がマッチする象徴的な場所としてグローバルにアクセスできるようにすることを目指す」と述べている。

The Sandboxにはエイベックスも同日、テーマパーク「エイベックスランド(仮称)」をオープンすると発表。22年春には仮想通貨取引サービス「Coincheck」を展開するコインチェックが、近未来都市「Oasis TOKYO」の一般公開を予定している。また、VRイベント「バーチャルマーケット」などVRサービスの開発企業HIKKYは21年に、メタバース上に実在の渋谷を再現したパラリアル都市を展開している。