英法律事務所Gunnercooke、支払い手段に暗号資産も対応 英国初

英国の法律事務所Gunnercookeは2月22日、暗号資産取引所coinpassと提携して、法律相談や専門的なサービスの支払い手段として暗号通貨にも対応すると発表した。英国の大手法律事務所では初めての試みだという。

Gunnercookeは英国とドイツに10のオフィスを構え、顧客に約100社におよぶ暗号資産開発者やプラットフォーム、取引所などを持つ。そのうちの1社で、暗号通貨取引の検証に使用されるプロセス「クリプトステーキング」を手がけるAttestantが、すでにイーサリアムを使用してコンサルティング料の対価を支払っているという。

Gunnercookeの金融サービス&FinTechパートナーであるJames Burnie氏は「暗号通貨は今後10年間で、一般的な支払い手段として受け入れられるようになると予想している。暗号資産で支払いを受け入れることは、ブロックチェーンと暗号資産のエコシステム全体にまたがる顧客基盤のため、またこの分野に対するコミットメントと理解を示すために極めて重要」と述べている。

Gunnercookeのファイナンス・ディレクター、Naseer Pate氏は「英国におけるイノベーションの最前線にいることを誇りに思う」と述べているが、米国ではすでに複数の法律事務所が、暗号資産での支払いに対応し始めている。米法律雑誌The American Lawyerによると、シアトルに本社を置く国際法律事務所Perkins Coieは2013年から、政府機関に対する訴訟も請け負うSteptoe & Johnsonは16年から、ロサンゼルスに本社があるQuinn Emmanuel Urquhart & Sullivanは19年から、それぞれ支払い手段としてビットコインを受け入れているとのこと。

また米報道によると、Visaの暗号クレジットカードの利用状況から、暗号資産による支払い対応も増加傾向にあるという。1月に行われたVisaの2022年第1四半期の決算報告では、利用者が暗号リンクカードを使用して支払いした額は総額25億ドル(約2865億円)にのぼったと発表している。