音でNFT配信、受信したスマホにNFT送付 SUSHI TOP MARKETINGとEvixar

2022/02/18

NFTの配信と企画に特化したトークングラフマーケティングを行うSUSHI TOP MARKETINGと、音で情報を伝えるシステム「音響透かし」を開発するエヴィクサーは2月17日、音でNFTを配信するソリューション「AUDIO TOKEN DISTRIBUTOR」の販売を始めると発表した。

2021年7月からの実証実験を行っていた「AUDIO TOKEN DISTRIBUTOR」は、透かしを入れた音を配信し、受信したスマホにNFTを送付する。ユーザーがラジオやYouTubeの音を通じてNFTを視聴者に配布することができる。Youtuberであれば投稿する動画に音響透かしを入れることで動画の視聴完了証明を取ることができ、視聴者側は動画を視聴することでNFTを獲得できる。Discordなどのツールを用いて、そのNFTの保有者だけが参加できるファンコミュニティーを運営するなどして保有インセンティブを設計し、トークングラフマーケティングの土台を作ることが可能になるという。

また、実店舗のBGMに使用することで来店者に来店証明NFTを配ることも可能になる。YouTubeやTikTokなどの動画コンテンツ配信を活用したマーケティング、PodcastやClubhouseなどの音声コンテンツ配信を活用したマーケティング、店舗やイベントのBGMを活用したマーケティングなどを想定しており、オンライン、オフラインを問わず活用できる。

費用は200万円から。同時配信数は1000人ほどを想定し、同時接続が増える場合は事前に確認が必要だという。配信の際には、透かしを入れる音声やBGM、配信するNFT用の画像を用意する必要がある。

SUSHI TOP MARKETINGは、1月にNFT化された電子マグロの初競りを行った人気YouTubeチャンネル「銀座渡利」でNFT「SUSHI TOP SHOT」を制作していたメンバーが創業。ブロックチェーンの性質を利用し、特定のNFT保持者に対してトークンを送付し商品の認知を獲得する新しいマーケティング手法、トークングラフマーケティングを行っている。

エヴィクサーは、独自アルゴリズムによる自動コンテンツ認識技術「Evixar ACR」、音響通信技術「Another Track」を開発し、テレビやラジオ、映画、舞台、スポーツ、ライブエンターテイメント、防災などの分野へ応用。21年12月、東京証券取引所「TOKYO PRO Market」へ上場している。音響透かしは、音声信号に暗号化を施した文字情報などを埋め込む技術で、配信時に施される圧縮や音域カットに耐性があり、テレビやラジオなど複数のオンライン配信などマルチチャネルへの同時発信もできる。