世界100都市をメタバース上で再現 「パラリアルワールドプロジェクト」発足

VRイベント「バーチャルマーケット」などを運営するVRサービスの開発企業HIKKYは2月17日、現実世界の実在都市をメタバース上で再現する「パラリアルワールドプロジェクト」を発足したと発表した。5年以内に世界の100都市をメタバース化する。

「パラリアル」とは同社が提唱する「パラレルワールド(並行世界)」と「リアル(現実世界)」を組み合わせた造語で、現実世界の都市をメタバース上の都市として解釈し直すことで、現実とメタバースの良いところを表現した新しい都市をデザインする。

パラリアルワールドではパラリアル都市に、実在のものを模したり物理法則を無視したりと多彩なデザインの店舗を構えたり、機材設置や時間、運営人員にとらわれない都市丸ごとの大型イベントや広告ジャックも可能。また、メタバースならではの、家から出ずに時間や距離を無視して、遠く離れた観光地を訪れたりもでき、災害や新型コロナウイルス禍で打撃を受けた観光業界を支援することもできるという。将来的には、行政や教育機関も視野に入れる。行政手続きが必要でも移動に難のある高齢者層や行列による混雑などの社会的課題などの解決や、教育の地方格差の解消やパンデミックによる教育機会の補填などを目指す。

2021年にすでに渋谷と秋葉原をメタバース上で再現。22年度には大阪、ニューヨークをパラリアル都市として再現する予定。

バーチャルマーケットは20年、国際的なVR表彰式「VR AWARDS」のマーケティング部門で最優秀賞、日本の「XR CREATIVE AWARD 2020」で最優秀賞を受賞。21年には「バーチャルリアリティマーケットイベントにおけるブースの最多数」としてギネス世界記録に認定されている。

メタバース上の都市開発としては、美術品事業などを手がけるShinwa Wise Holdingsが16日、徳川記念財団の理事長で德川宗家19代目にあたる徳川家広氏の総合監修の下、江戸時代を再現させるプロジェクト「江戸バース」の立ち上げを発表。また、メタバース上でのリアルな生活の再現は、公立中学校の「外へ行かない遠足」へのVRの活用や、現役医師が主導して匿名の健康や医療相談できるクリニックなどの取り組みが行われている。