米ディズニーがヘッドセットなしでAR世界を楽しめる特許を取得、バーチャル映像を視界に投影

米ウォルト・ディズニーがヘッドセットなどの機器なしで拡張世界(AR)を楽しめる「バーチャルワールドシミュレーター」の特許を2021年12月28日に取得していたことがわかった。

SLAM(Simultaneous Localization and Mapping=自己位置推定と環境地図作成の同時実行)技術によって、来場者の視線を追跡し、実際の場内のオブジェクトや位置関係も把握。高速プロジェクターを使い、来場者のいる場所に応じたバーチャル映像を視界に投影することが可能という。

プロジェクターはスマホのように手に持って投影するタイプのものが想定されるほか、映像だけでなくユーザーとの位置関係に応じた音量でバーチャルキャラクターがしゃべるなど、「音」の拡張体験も含まれるという。

同社のボブ・チャペック最高経営責任者(CEO)は21年11月、第四半期決算報告でメタバースへの参入を準備していると発言している。その具体的な内容が明らかになってきたかたちだ。この特許の技術により個々に装着していた機器が不要になることで、来場者同士がAR体験を共有しやすくなるという。また、同技術は自宅などでも利用が可能で、家を出ることなくARの世界への没入体験ができるようになる。