【NFT Weekly】メルカリがNFT事業責任者を募集、Raribleが「ガス代0円」の新機能発表

2021/10/25

NFT Weeklyでは、先週1週間のNFTに関する注目トピックをまとめて紹介する。今週の注目トピックスは以下のとおりだ。

◆今週の注目トピックス

1.メルカリがNFT事業の責任者を募集
NFTサービスリリースが待たれる
2.NFTマーケットプレイスのRaribleが新機能「lazy minting」公開
クリエイターの「ガス代」が0円に
3.中国EC大手のJD.comがNFTを配布
暗号資産規制下でもNFT熱続く?
4. ShopifyがNFT販売機能を強化
Polygonを利用したNFT販売が可能に

1.メルカリがNFT事業の責任者を募集

フリマアプリのメルカリが、NFT事業責任者の募集を開始した。メルカリの採用HPによると、今回採用するのはNFT事業のロードマップ策定から、組織づくり、NFTプロダクトの立ち上げ、外部とのアライアンスなどを広く担う、幹部候補のポジション。

メルカリグループは、2017年から「mercari R4D」という組織を通じて、ブロックチェーンに関する研究開発や実証実験を進めてきた。2021年4月には、暗号資産やブロックチェーン関連のサービスの企画開発を行う子会社「メルコイン」を立ち上げ。メルカリにおけるビットコインによる売上金の受け取りや、メルペイでの資産運用・暗号資産サービスの提供、NFTサービスの開発などを視野に入れている。2021年6月期の決算資料によれば、暗号資産交換業者のライセンス取得も予定している。

メルカリの月間アクティブユーザー数は約2000万人。NFTサービスがリリースされれば、日本のNFT業界に大きな影響を与えるだろう。4年間の研究開発の実績から、技術や仕組みの面でも期待が高まる。

2.NFTマーケットプレイスのRaribleが新機能「lazy minting」公開

大手NFTマーケットプレイスのRaribleが、19日に新機能「lazy minting」を公開した。これにより、クリエイターは手数料(ガス代)なしでNFTを発行できるようになる。

(出典:https://rarible.medium.com/create-nfts-for-free-on-rarible-com-via-a-new-lazy-minting-feature-91cb4b7c68e6)

通常、NFTを販売する際には、NFTの発行者はブロックチェーンに情報を刻むためのネットワークの手数料(ガス代)を支払う必要がある。「lazy minting」機能を利用すると、ブロックチェーン上で正式発行せずともNFTの販売を開始することができるため、発行手数料がかからない。その代わり、NFT購入者が購入時に手数料を支払うことで、ブロックチェーンに記録され発行される。

近年では、OpenSeaやRaribleといったマーケットプレイスでイーサリアムを利用してNFTを発行すると、数千円~1万円程度の手数料がかかっていた。「lazy minting」機能は、その手数料を購入者負担とすることで、クリエイターのNFT参入のハードルを下げると見られる。

「lazy minting」は、NFTマーケットプレイス最大手のOpenseaで2020年12月から採用されてきた。Raribleが続いたことにより、他のマーケットプレイスも追従する可能性が出てきている。

3.中国EC大手のJD.comがNFTを配布

中国EC大手のJD.comがNFTを配布すると発表した。2021年11月22日に北京で行われるJDグループの技術カンファレンス「JDDiscovery2021」の参加者に、記念NFTを配布する予定。

NFTはJD.comの開発するブロックチェーン「JD chain」上で発行される。全7種類で、カンファレンスに登録するとひとつもらえ、友人を招待するとさらに追加でもらえる仕組みとなっている。

(出典:https://jdcorporateblog.com/jd-com-offers-nfts-prior-to-jdd-based-on-its-own-blockchain-engine/)

JD.comはアリババの天猫に次いで二番手の規模を誇る、中国のECモール。2019年に自社ブロックチェーン「JD chain」を独自開発し、エンタープライズ向けの複数のアプリケーションを提供している。

2021年8月には、テンセントやアリババがNFTマーケットプレイスへの参入を発表しており、中国国内でのNFTの盛り上がりがうかがえる。

一方、中国ではビットコインをはじめとする暗号資産の取引や関連サービス全面的に禁止予定だ。2021年9月には中国人民銀行や公安省が、暗号資産関連の取引所や情報サービス、マイニングを違法とすると発表。これにより大手取引所「BitMart」をはじめとした中国の暗号資産サービスの多くが、サービスを終了する予定だと宣言した。

NFTについても暗号資産での売買が禁止され、中国国内マーケットプレイスでは法定通貨のみの取り扱いとなっている。こうした規制下でもNFT熱が続くのか、今後の動向に注目だ。

4. ShopifyがNFT販売機能を強化

ECサイト構築プラットフォームのShopifyが、ブロックチェーン開発企業のVenlyと提携し、Polygon(ポリゴン)ブロックチェーンを利用したNFT拡張アプリをリリースした。Polygonは、Polygon Technology社が提供するイーサリアムのサイドチェーン(ブロックチェーンの機能拡張ソリューション)。

この拡張アプリを追加することで、Shopifyで作成したECサイト上でNFTを発行し、販売することができるようになる。現在は取引額の多い企業向けプラン「Shopify Plus」の会員に限定されており、利用するにはShopifyのNFTβプログラムに参加申請が必要だ。

Polygonチームのブログによると、カードショップのBeckettや現代美術ギャラリーのJG Contemporaryなど、複数のショップオーナーがこのNFT機能を利用したNFT販売を準備中だという。

VenlyのCEOであるTim Dierckxsensは、「最大級のweb2.0プラットフォームが、web3.0の技術を備えることで、EC産業を革新し、次の時代を作る大きな一歩を踏み出した」とコメントした。

Shopifyは、2021年5月にEthereumブロックチェーン、7月にFlowブロックチェーンを利用したNFT販売機能をリリースしている。