【NFT Weekly】米ゲームプラットフォームがNFT禁止、コインベースがマーケットプレイス参入

2021/10/18

週刊NFTNewsでは、先週1週間のNFTに関する注目トピックをまとめて紹介する。今週の注目トピックスは以下のとおりだ。

◆今週の注目トピックス

  1. 米Coinbase、NFTマーケットプレイス立ち上げを発表
    早くも230万人以上が事前登録
  2. 米Steamが暗号資産・NFT要素が入ったゲームを禁止
    ワシントン州ギャンブル関連法 抵触を回避か
  3. 米サザビーズがNFTマーケットプレイスを立ち上げ
    パリス・ヒルトンやスティーヴ・アオキら著名人が参画

1.米コインベース、NFTマーケットプレイスを立ち上げ

米暗号資産取引所の最大手であるコインベースが、NFTマーケットプレイス「Coinbase NFT」の立ち上げを12日に発表した。年内には、仮想通貨イーサリアムによるNFTアイテムの取引が可能になる。

17日現在、早くも230万人以上が登録している。

コインベースは30ヶ国以上に展開する大手の暗号資産取引所だ。2021年4月には暗号資産取引所として初めてNASDAQに上場し、時価総額が1,000億円に達したことで話題を呼んだ。2021年8月には三菱UFJ銀行と提携し、日本でサービスの提供を開始している。

【大手暗号資産取引所のNFTマーケットプレイス参入状況】
◆海外
・Binance:2021年6月に「Binance NFT」を開始。
・FTX:2021年10月にNFTマーケットプレイス立ち上げを発表。
◆国内
・コインチェック:2021年3月に「Coincheck NFT(β版)」を開始。
・LINE BITMAX Wallet:2021年6月に「NFTマーケットβ」を開始。
・bitFlyer:2021年9月にNFT事業への参入を発表。
・SBIVC:2021年9月、SBIホールディングスがNFTマーケットプレイス「nanaksua」を運営するスマートアプリを買収。

2021年に入り、NFTマーケットプレイスへの参入が相次いでいる。古参かつ最大手のOpensea(オープンシー)の優位を脅かす競合が出てくるのか、注目したい。

 

2.Steamが暗号資産・NFT要素を含むゲームを禁止

大手ゲームプラットフォーム「Steam」

日本時間15日ごろ、米Valve社が運営する大手ゲーム配信プラットフォームのSteamが「暗号資産やNFTを発行・取引できるゲーム」に関してSteam上で公開すべきでない」と記載したことが分かり、実際にいくつかのNFTゲームが削除された。世界249か国に9000万人以上のユーザーを持つ Steam から削除されることは、ゲーム運営企業にとって大きな痛手となるため、ゲーム開発者やNFT関連のコミュニティで物議を醸している。

Valveのゲーム開発者向けドキュメントを見ると、「ルールとガイドライン」中「Steamで公開すべきでないもの」に、ヘイトスピーチや性的表現といった項目に並び「13. Applications built on blockchain technology that issue or allow exchange of cryptocurrencies or NFTs.」(ブロックチェーン上で構築された、暗号資産やNFTを発行したり、取引を許可するアプリケーション)が追加されている。

Steamでは現在「MIR4」など複数のブロックチェーンゲームが提供されているが、いずれも近いうちに削除されると見られる。

Steam上で配信していたブロックチェーンゲーム「Age of Rust」が削除されたと明かしたSpacePirate GamesのTwitterアカウントは「NFTアイテムは現実世界で(経済的な)価値を持っている」という点が問題視され、削除された見られるとツイートした。

Valve社は背景や理由について公式にコメントしていない。しかし、ワシントン州ベルビューに本社を置く同社が、ワシントン州のギャンブル関連法案に抵触することを恐れたのではないか、とする見方も多い。同州では2018年「Big Fish Casino」というオンラインカジノゲームが「現実世界で(経済的に)価値のあるものを賭けている」として、合衆国控訴裁判所が「ワシントン州法に照らすと、違法なオンラインギャンブルである」と判断したことがある。

一方で、人気ゲーム「フォートナイト」やゲームプラットフォーム「Epic Games Store」を運営するEpic GamesのCEO、Tim Sweeney氏は「Epic Games Storeはブロックチェーンを利用するゲームを歓迎する」とコメントした。

こうしたゲーム企業間の対極的な動きに関して、大手プラットフォームに情報が集約される「Web2.0」と、ブロックチェーン技術による分散型・非中央集権型の「Web3.0」になぞらえて分析するベンチャーキャピタリストの意見も見られた。

Valve社は昨日、Steamからブロックチェーンゲームを禁止した。これは驚くことではない。なぜならば(Steamのような)Web2.0的な集約型プラットフォームは、そのエコシステムから生み出されるすべての収益から分け前を得るからだ。ブロックチェーンはそれを回避し、開発者やユーザーに価値を分散させる。

とはいえ、日本を含む多くの先進国では「(現実世界で経済的な価値を持つ)金銭や品物などを賭けて勝負を争う行為」は「ギャンブル」や「賭博(とばく)」と呼ばれ、法律で禁じられていることも確かだ(日本の場合は「賭博及び富くじに関する罪」)。NFTやブロックチェーン型ゲームに関しては、オンラインプラットフォームだけでなく、App StoreやGoogle Playなど既存の大手プラットフォームが今後どう判断するのかについても注目が集まる。

3.米サザビーズが、NFTマーケットプレイスをリリース

世界最古のオークション企業Sotheby’s(サザビーズ)は15日、NFTマーケットプレイス「Sotheby’s Metaverse」を開始した。

初めて開催されるNFTオークション「Natively Digital 1.2」では、19人のコレクターが選んだ53のNFTアイテムがオークション形式で販売される予定だ。パリス・ヒルトンやスティーヴ・アオキといった著名人もコレクターとして参画する。仮想通貨イーサリアムで取引できる。

サザビーズは2021年4月に、匿名のデジタルアーティストPakとコラボしたNFT作品を販売し、総額約19億円以上を売り上げた。また9月には人気NFTシリーズ「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のNFTを101点出品し、販売総額は約26億円となった。

サザビーズは4月に、匿名のデジタルアーティストPakとコラボしたNFT作品を販売し、総額19億円を売り上げた。また9月には人気NFTシリーズ「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のNFTを101点出品し、販売総額は約26億円に到達した

同じく大手オークション企業米クリスティーズでは2021年3月に開催されたNFTアイテムのオークションで、アーティスト「Beeple(ビープル)」の 「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」がNFT史上最高額となる6930万ドル(約78億6500万円)で落札されている。