ビットコインチェーンでNFT発行、新プロトコルで紛糾

2023/02/01

NFTをビットコインのブロックチェーン上に保存する新しいプロトコル「Ordinals」が話題になっている。さまざまな使われ方に賛成する声があがる一方で、金融取引を行うというビットコイン本来の使い方に限定するべきだという反対意見もあり、ユーザー間では議論になっている。

開発者であるCasey Rodarmor氏によると、Ordinalsはテキストや画像など任意のコンテンツを、ビットコインの最小単位である連番のsatoshisまたはsatsに追加し、ネットワーク上で所有や転送ができる固有の「デジタル成果物」を作成するために使用するという。ビットコインは2017年、Segregated Witness(SegWit)をアップグレードし、取引の署名や公開鍵といった「証人データ」を保持するブロックフィールドを導入。潜在的な脆弱性があるため、データサイズに制限があったが、21年のTaproot更新でセキュリティー上の懸念が解消され、大規模なNFTデータのオンチェーン保存が可能になっていた。

ビットコインの用途に金融取引以外も含めるどうかは、長らく論じられてきた。ビットコインの開発者であるサトシ・ナカモト氏は10年、金融目的だけに限定するべきだと明言している。かつて、古参のユーザー有志が立ち上げたビットコインにドメインネームシステム(DNS)を組み込むためのプロジェクト「BitDNS」は、ナカモト氏の反対などで別チェーンの「Namecoin」になっている。

そうした経緯から、ビットコインのコミュニティーでは、NFT保存という使用方法を“攻撃”とみなす動きもみられている。Ordinalsにより取引手数料が上がってしまうという主張もあるが、Rodarmor氏は否定している。

Ordinalsの受け入れは、減少し続けているビットコインのブロック補助金に対するソリューションになるという見方もある。また開発関係者の間では、ユースケースの議論自体を歓迎する意見もあがっている。