HashPort、SBT開発強化へ三井住友銀行などから約9億円調達

2023/01/23

Web3関連コンサルティング事業などを手がけるHashPortは1月20日、三井住友銀行などから約9億円を資金調達すると発表した。調達した資金は、エンタープライズ向けコンサルティング事業やNFT事業の強化などへ充てる。

投資には、ベンチャー投資企業の東京大学エッジキャピタルパートナーズが運営するファンドのUTEC4号投資事業有限責任組合も参加した。HashPortグループは2018年からブロックチェーン技術の研究開発に取り組んでおり、行動履歴など個人の活動を記録するNFTのソウルバウンドトークン(SBT)やNFTなど、ブロックチェーン技術を活用した社会インフラの実装に関するコンサルティングとシステムソリューションを提供。傘下には主にNFT関連事業を行うHashPaletteと、金融インフラ事業を行うHashBankがある。

調達した資金は、SBT領域をはじめとするWeb3領域に新参入する企業向けのシステムソリューションの開発強化と、コンサルティングチームの陣容拡大に向けた人材採用に使用。子会社のHashPaletteで行っている、NFT流通に最適化したブロックチェーンネットワーク「Palette(パレット)」やNFTマーケットプレイス「PLT Place」の開発、日本発IPを活用したブロックチェーンゲームなどのNFTプロダクトの開発にも充て、日本発の大型IPの獲得やプロダクトのグローバル展開を目指すという。

また、法規制を厳格に遵守した事業展開と、業容拡大に伴う規制遵守の高度化、株式公開を見据え、コンプライアンスやコーポレートガバナンス人材の採用強化にも使用するという。

HashPortグループと三井住友は22年12月に、NFT事業で業務提携している。SBTを活用した本人確認や職歴証明などの実用性検討へ、23年3月末にかけて試験的にSBTを発行する実証実験で協業している。