三井住友がNFTで個人確認の実証実験 HashPortグループと共同で
西沢 裕子
2022/12/09
三井住友フィナンシャルグループは12月8日、ブロックチェーン関連企業のHashPortグループとNFT事業で業務提携したと発表。NFT「Soulbound Token(ソウルバウンドトークン、SBT)」を活用した本人確認や職歴証明などの、実用性を検討する実証実験を行う。
三井住友とHashPortグループは7月から協業し、共同事業立ち上げへ取り組んでいた。SBTの実用化を中心とする新規事業へ具体的な検討を始め、第1フェーズとして、2023年3月末にかけて試験的にSBTを発行する。HashPortグループは技術支援を行う。
その結果を踏まえ、行動・経歴証明としてのSBT活用を想定した実証実験を実施。トークンを活用したファンコミュニティー形成やマーケティング実施を検討する外部企業などとも協働する。また、NFTと関連付けたコンテンツビジネス展開や、Web3経済圏のインフラ整備なども進めるという。
SBTは、ウォレットを保有する個人の経歴や行動履歴を記録するNFT。職歴やスキルなどを記録すれば、転職時に希望する企業へ提示し身分保障と職歴の証明を同時に行うといった使い方が想定されるという。また音楽好きなら、アーティストのファンコミュニティーの中で、匿名性を保ったままファン活動の履歴を共有したり、ロイヤルティーを証明したりといった使い方もできるという。
商用化を見据えたSBTの発行は、国内の銀行では初めてとのこと。三井住友は23年に、SBIホールディングスなどと共同で、デジタル証券取引所の立ち上げを計画している。
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