FTX破綻でNFT「現時点で無効」、米音楽フェスCoachellaなどが被害

2022/11/21

大手暗号資産取引所FTXトレーディングの破産により、暗号資産だけでなくNFTも引き出しができなくなっている。米音楽フェス「Coachella」がFTXと共同で発売したNFTコレクション「Coachella Collectibles」も引き出せなくなっているほか、外部ウォレットに移したNFTへもアクセスできなくなるケースが起きている。

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Coachella Collectiblesは2月に発売。毎年4月に行われるフェスへのパスや最前列での鑑賞権、今後Coachellaが主催するバーチャル体験へのアクセス権などが付与され、Solanaブロックチェーン上で制作されていた。パスと同時にさまざまなNFTグッズもリリースしており、売り上げの総額は150万ドル(約2億円)という。

FTXのNFTプラットフォームは多くのNFTマーケットプレイスとは異なり「カストディアル」で、購入者が外部のウォレットにNFTを転送しない限り、購入したNFTがプラットフォーム内に保有される。FTX のプラットフォームを通じて販売された資産に加え、二次販売する際にもまずFTXに保管する必要があったが、同社が破産手続きを開始したため、プラットフォーム上での対応が停滞。転送自体ができなくなっている。

NFTを外部ウォレットに移していても、所有しているNFTのアートワークが見ることができないケースも相次いでいる。Coachella のようにFTX を通じて立ち上げられたプロジェクトへのリンクもつながらなくなっており、NFTに関連するアートワークをホストしていたFTXのサーバーダウンが原因ではと指摘されている。

CoachellaのInnovation Leadは、被害を受けたユーザー支援のため「積極的に解決策に取り組んでいる」と表明する一方で、FTXチームとのコミュニケーションラインを持っていないとも明かしている。社内で専用チームを組み、FTXからCoachellaの NFTを取得することを目指しているが「現時点ではNFTが無効になっているようだ」とも述べている。

Coachella以外にも、音楽フェスの「Tomorrowland」や米プロバスケットボールNBAウォリアーズのステフィン・カリー選手、自動車レースのメルセデスAMGペトロナスF1のNFTコレクションなどが、同様の事態に陥っている。FTXのパートナーにはメインストリームブランドが多かったため、デジタル資産をわざわざ移管しないカジュアルなユーザーが多数いたことも、被害の多さにつながっているとみられる。