Move to EarnのNFTゲーム「STEPN」中国での提供7月より停止

2022/05/27

歩いたり走ったりすることでトークンを稼ぐことができるスマホアプリゲーム「STEPN(ステップン)」は5月27日、中国でのサービスの提供を中止すると発表した。中国の7月15日0時に、中国に居住するユーザーへのGPSサービスの提供を停止する。

STEPNは、運動することで暗号資産やNFTを稼ぐ「Move to Earn」形式のNFTゲームで、2021年12月にリリースされてから、日本でも人気が高まりつつある。3月2日には世界最大の暗号資産取引所「Binance(バイナンス)」でガバナンストークン「GMT」の売り出しを始め、4月1日時点のDAUは20万人を超えている。

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STEPNはサービスの中止の理由を「中国の規制を対応するため」と説明。また「STEPNは設立以来、中国本土で事業も行っておらず、ダウンロードも提供していない。常にコンプライアンスの順守を非常に重視しており、現地の規制当局の要件を厳格に守っている」と述べ、ユーザーへSTEPNをかたる詐欺へ注意も喚起している。

GPSサービスの提供がなくなると、STEPNユーザーは歩いてもトークンを獲得することができなくなる。発表を受け、STEPN参加に必要なNFTスニーカーやGMTの価格も下落している。

中国政府は暗号資産の関連サービスの規制を強めており、4月には中国銀行業協会、中国証券業協会などが共同で、NFT投資の「隠れたリスク」について警告する声明を発表。NFTの取引には過剰な投機やマネーロンダリング、違法行為などの金融リスクが潜んでおり、消費者の権利と利益を保護し業界の健全さを維持するために、中国銀行協会の会員機関はNFTを金融商品のような資産とみなすべきではないと述べている。

対話アプリ「微信(WeChat)を含む一部のソーシャルメディアサイトは22年にNFTプラットフォームを削除。しかし、中国のEC最大手のアリババ集団は21年8月にNFTマーケットプレイスを立ち上げており、多くのユーザーがNFTを販売している。