Animoca Brands、ゲームスタートアップと提携し自然保護ゲーム開発へ

香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)は5月5日、ゲームスタートアップのUntamed Planetとの提携を発表した。自然保護の取り組みに役立つ大規模なゲームとして「Untamed Metaverse」を開発、公開する予定という。

Untamed Metaverseは、プレーヤーが仮想空間に再現された野生の風景内を散策する3D没入型体験のゲームになるという。「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」機能を搭載し、クエストに参加してNFTを収集できるほか、ユーザーが環境保護について考えるコミュニティーも形成できるという。Web3.0テクノロジーを活用して、遊びからユーザーの資産形成と現実世界の自然環境の保護活動を役立つことを目指す。

ゲーム内のNFTは、著名写真家のDavid Yarrow氏の作品をベースにした動物アバターのコレクションとのこと。Yarrow氏の撮影した野生動物の写真6点が提供されており、5月に発売予定。収益はすべて野生動物の保護活動に寄付される。また、NFTは消費電力の少ないSolanaブロックチェーン上で発行されるという。

Animoca Brandsの共同創業者Yat Siu氏は提携に際し「Untamed Planetと協力して、有望なオープンメタバースのプロジェクトを支援できることを光栄に思っている。テクノロジーが自然保護を推進することを楽しみにしている」とコメント。またUntamed Planetのスタジオ責任者のScott Bandy氏は「現実世界の自然保護を推進するために、メインストリームのゲームとWeb3.0が可能にするプレーヤーによるデジタル所有の新しい展望を融合させる機会になる」と述べている。

Untamed Planetは「50%の利益を自然のために還元する」をミッションに掲げており、各プロジェクトの利益の最低半分を自然保護や活動を行う地域コミュニティーに寄付や投資している。こうした事業モデルは「play-to-protect」と呼ばれ、Untamed Planet は2021年初めに発売したゲームから取り組んでおり、すでにケニアでのクロサイ繁殖やコンゴでのヒガシローランドゴリラ保護活動などの支援に充てられている。

Animoca Brandsは4月11日、ゲームやライブストリーミング関連のマルチプラットフォームメディア企業のEngine Gaming &Mediaから、フランスのゲーム開発企業Eden Gamesを買収したと発表。Eden Gamesの知見を生かした、新しいブロックチェーンゲームの開発などを行うという。同13日には、オンラインゲーム開発会社のDarewise Entertainmentの買収も発表。ゲーム開発やブロックチェーン技術、Play-to-Earn機能の技術などを共有し、同社のWeb3.0開発などを支援するという。