ゲームNFTマーケットプレイスのFractalが約43億円を調達

2022/04/04

ゲームNFTマーケットプレイスのFractalは4月2日、3500万ドル(約43億円)を調達したと発表。今回調達した資金はソラナブロックチェーンのゲーム開発の支援に充て、一部はチーム拡大に使用するという。

大手暗号資産ベンチャーキャピタル(VC)のParadigmやMulticoin Capital、香港のブロックチェーン企業Animoca Brands(アニモカブランズ)などが出資した。また取締役にParadigmの共同創業者Matt Huang氏が就任したことも明らかにしている。

Fractalは2021年12月、ストリーミングビデオプラットフォーム「Twitch」の共同創設者Justin Kan氏などが設立。高速で安価なブロックチェーンのソラナを基盤にするNFTプラットフォームで、ゲーム企業が制作したNFTを取り扱い、「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」ゲームの「Aurory」や2620年の宇宙を舞台にしたメタバースゲーム「Star Atlas」、ライブマルチプレイヤーゲーム「Mini Royale」などのゲーム開発者からの関心が高まっていた。コンパクトなスタートアップのため現在はソラナでのサポートに注力しているが、将来的には他のブロックチェーンへの拡大も計画しているという。

ゲーム業界では、21年11月に米ブロックチェーンゲームの関連企業「Forte」が、Animoca BrandsやWarner Music Groupなどゲームやメディア関連企業から7億2500万ドル(約820億円)の調達を発表。同年5月にも1億8500万ドル(約210億円)を調達しており、合わせて9億ドル(約1000億円)を超える巨額の資金を手にしている

ソーシャルVR ゲームを開発・運営しているRec Roomが同年12月、1億4500万ドル(約165億円)を資金調達し、企業評価額は35億ドル(約4000億円)に達している。21年初めには1億ドル(約113億円)の資金調達を行い企業評価額が12億5000万ドル(約1422億円)になり、VR企業初の「ユニコーン企業」入りを果たしていた。調達した資金は、ツールの開発などに使用されるという。

またAnimoca Brandsは2月14日、香港のベンチャーキャピタルBrincと提携し、Play-to-Earn機能のエコシステムに向けて、最大3000万ドル(約34億6000万円)の投資を行う「Guild Accelerator Program」を発表。世界中のユーザーが Play-to-Earn ゲームに参加し、収入を得られることを目指すもので、メタバースゲーム開発や支援に注目が集まっている。