落合陽一氏、NFT素材のアート作品を展示する「ヌル即是色色即是ヌル」開催

2022/09/26

オンラインギャラリーを運営するタグボートは9月28日~ 10月11日、メディアアーティストの落合陽一氏の個展「ヌル即是色色即是ヌル」を東京・有楽町の阪急メンズ東京で開催する。NFTを素材にしたアート作品を展示し、オンラインとオフラインのハイブリットでの販売も予定している。

1987年生まれの落合氏は東京を拠点に活動するメディアアーティストで、境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開。2010年から本格的な作家活動を始め、これまで国内外での個展やグループ展、写真集の刊行などを行ってきた。筑波大学准教授、京都市立芸術大学客員教授、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授、金沢美術工芸大学客員教授なども務める。

宙に浮かぶ銀彫刻をデジタルに変換してフィジカルに撮影し、またデジタルに変換するプロセスの中に、現代のマニ車のオマージュとデジタルの輪廻転生の形を模索してきた。「ヌル即是色色即是ヌル」では空中に浮遊する鏡面の彫刻が風景を切り取り、回転して人間の魂と風景の調和と変容を思い起こさせる作品をフィジカルに撮影した「Re-Digitalization of Waves」、「Re-Digitalization of Waves」シリーズのデジタルと物質の間を繰り返し転移し続ける作品の過程で、あえてフレームレートゼロにし、質量性の高い 2.5 次元印刷に着地した「Re-Materialization of Waves」、新作の「ヌル即是色色即是ヌル」の3つのシリーズを発表する。

新作「ヌル即是色色即是ヌル」は、実験的な試みとのこと。「空即是色・色即是空」という般若心経の空のモチーフを、有形を留めない銀彫刻のデジタルデータとして捉え直し、さまざまな色や形を反射しながら風景を歪めるさまを、デジタルの掛け軸の中に構成するという。

10月~11月にかけて、大阪・阪急メンズ大阪での巡回展も予定している。NFTを素材とする作品は、ディスプレーと合わせての販売。オンライン販売は9月28日午後2時から開始予定。